賭銭無の「週末はPhoto一息」

賭ける銭無しに陥った競馬から、カメラを趣味にして6年目で退社。“週末”が“いつでも”になりましたがタイトルはそのままで。

ツバキ 「太郎庵」

2022年01月15日 | 椿・サザンカ
11月から開花するツバキ、今日も愛知産です。


「太郎庵」。淡桃色、一重、抱え~椀咲き、筒しべの中輪、花期11~4月。
出所は不明だが優美な花形と色、上品な丸い蕾は茶席に人気を呼び、尾張ツバキの代表花として江戸期の大茶人・高田太郎庵の号を名乗って市販されるに至った。
類似の「関戸太郎庵」の人気に押され、現在は「園芸太郎庵」として流通しているようです。


「関戸太郎庵」。淡桃色、一重、抱え~筒咲き、筒しべの中輪で 花期11~3月。
高田太郎庵遺愛のツバキが尾張の豪商・関戸家に渡り、犬山市の常満寺に伝えられたのが本種の由来といわれ、常満寺には幹回り1m超の古木がある。「淡常満寺(うすじょうまんじ)」と呼ばれていたが、1976年、関戸家の名をとって現在名に改められた。
「園芸太郎庵」に比べ、弁質が厚く花色もやや濃い。


「寿老庵」。桃色の一重、筒咲き、筒しべの中輪で花期は11~4月。
母樹といわれる「園芸太郎庵」より、花色はいくらか濃く花形も大きい。

ツバキ 「吾妻絞」

2022年01月14日 | 椿・サザンカ
11月から開花するツバキ、今日は愛知産です。


「吾妻絞」。淡桃地に紅色の縦絞り、小絞り、吹っ掛け絞りが派手に入る一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの中輪。花期は11~4月。
類似の品種はいくつかあるが、強健で育てやすく、11月から咲き出す早咲き性に魅力がある。


「一子佗助」。濃紅色の一重、猪口咲き、筒しべの小輪。花期は11~3月。
雄しべの葯が白く退化・変形したヤブツバキの突然変異(枝変わり)種で、佗芯ツバキの第一号品種。
早咲きで花弁の紅色と花芯の白色との対比が美しい茶席用の佳品。


「白八朔」。白色の一重、筒咲き、筒しべの中輪。花期は11~4月。中部古種。
花は深みのある白色で椀状に咲き出し、のちにふっくらとした長めの筒咲きになる。


「玉霞」。白~淡桃地に紅色の吹っ掛け絞りと小絞りが入る一重、抱え咲き、筒しべの中輪。花期は11~4月。
椿では数少ない抱え咲きの名品。親不明の園芸品種からの自然実生。

ツバキ 「吹雪白玉」

2022年01月13日 | 椿・サザンカ
11月から開花するツバキ、今日は埼玉産です。


「吹雪白玉」。白地に紅色の吹掛け絞りが入る一重、椀咲きで筒しべの中輪。花期は11~3月。
吹掛け絞りはほどよく表れ安定している。関東では秋咲きの白地吹っ掛け絞り種は珍しい。


「大白玉」。白色の一重、椀咲き、筒しべの中~大輪。花期は11~3月。
晩秋から咲く数多い白花品種の中で最も豊満で大型の花。ふくらんでくる大きな蕾は冬の茶席に好適。


「舞吹雪」。淡桃地に大小の縦絞り、吹掛け絞りが入る、牡丹~獅子咲きの中~大輪。花期11~3月。
大型の唐子弁が様々に波曲し、花全体に広がる。


「白太神楽」。牡丹~獅子咲き、散しべの中~大輪。花期は11~4月。
「舞吹雪」の枝変わりによる白花で名前に“白”とつくが「太神楽」とは全くの別種。
弁端の丸い外弁は波曲反転し、小型になっていく内弁は不規則に重なりもつれ、中心部に盛り上がる。

ツバキ 「紅妙蓮寺」

2022年01月12日 | 椿・サザンカ
今日からは手持ちデータのあるもので11月以降に開花するツバキです。


「紅妙蓮寺」。紅色の一重、椀咲き、輪芯の中輪。花期は11~4月。
輪芯の花糸の浅黄色と大きな葯の黄色とが花弁の地色に映えて美しい。


「絞妙蓮寺」は 紅地に白斑が入る一重、椀咲きの中輪。花期は11~3月。
紅妙蓮寺の斑入り枝変わり品種。


「淡妙蓮寺(うすみょうれんじ」。濃桃~桃紅色の一重、筒咲き、筒しべの中輪。花期は11~4月。
尾張産の佳品の一つ。丸みのある蕾は茶席に好まれる。名前からもっと淡い花色を想像するが、尾張では紅色の淡いものや桃色の花を「淡(うす)」と呼ぶことが多い。


「白妙蓮寺(はくみょうれんじ)」は白色の一重、筒~椀咲き、筒しべの中輪。花期は10~4月。
「秋風楽」とともに尾張白一重ツバキを代表する花とされてきた。

なお、いずれも愛知産ですが「紅妙蓮寺」「淡妙蓮寺」「白妙蓮寺」に枝変わりとかの関わりはない。

ツバキ 「絞八朔」

2022年01月11日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は…


「絞八朔」。白地に紅色の縦絞りの一重でラッパ咲きの小~中輪。花期は10~4月。
中部産で尾張と美濃地方に多い古品種。


「無動花」。淡桃色の一重、長い筒咲き、筒しべの中輪。花期は10~4月。岐阜~中部産。
岐阜県笠松町・無動寺に原木があり、地元では茶席の花として古くから重宝されていたらしい。


「角の光」。濃紅色の一重、猪口咲き、佗芯の極小輪。花期10~2月。鳥取産。
佗芯ツバキのうちでは最も早く咲く品種。米子市内の民家の栽培種から選抜。

ツバキ 「加賀小絞」

2022年01月10日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は…


先日も載せた「加賀佗助」。
淡桃~桃色で、外弁の上半分には紅色のぼかしが入る一重、筒~ラッパ咲きの小輪。花期は10~4月。石川産。


「加賀小絞」。
白~極淡桃地に紅色の小絞りが入る一重、椀咲き、筒しべの中輪。花期は10~3月。石川産。


「楼蘭」淡桃色の一重、筒咲き、筒しべの極小輪。花期は10~4月。石川産。
ベレニス・ボディ(アメリカ産、桃地に底白の八重)の自然実生。母樹に加賀ツバキの特性である早咲きの血が入ったことで観賞価値が高まった。

ツバキ 「秋一番」

2022年01月09日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は…


「秋一番」。白地に紅色の縦絞りが数少なく出る一重、筒~ラッパ咲きの中輪。
新潟産のヤブツバキ系品種だが、埼玉県川口市へ持ち込まれ命名された。
類似の「秋の山」よりも花は大きくて縦絞りが少なく、葉も大きくて広い。
樹が大きくなると白花や紅花の枝変わりが出やすい。


「わだつみ」。濃紅色の牡丹~獅子咲き、中輪。花期は10~4月。
新潟産のユキツバキ系では、珍しい秋咲き。
35枚を超える花弁がお互い波動、混じりあい、その間に雄しべを散在させている。光沢ある花色で春の新芽と新葉とが赤味を帯びる。


「安見児(やすみこ)」淡桃色の一重、筒咲き、筒しべの極小輪。花期は10~4月。
福井県のヤブツバキから選抜され、新潟で生産されたものらしい。

ツバキ 「弓場絞(ゆばしぼり)」

2022年01月08日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は…


「弓場絞」。極淡桃地に淡紅色の小絞りと吹っ掛け絞りが入る八重~牡丹咲き大輪。花期は10~3月。兵庫産。枝変わりに京都産の「弓場白(ゆばはく)」(乳白色の八重~牡丹~千重咲き、散りしべの大輪)があり、絞り花から白花が出ることは非常に珍しく、花形も変化しやすく注目されている。


京都産では「高台寺」もあります。桃紅色、一重の筒咲き、筒しべの小輪。花期は10~3月。
京都の寺院で栽培のヤブツバキからの選抜種。


兵庫産に戻って「小公子」。桃色の一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの小~中輪。花期は10~4月。
先細りの筒しべが整った葉とともに花の端麗さを強調している。


「臘月」は白色の一重、筒しべ、筒~ラッパ咲きの中輪。花期は10~3月。兵庫産。
雄しべも葯も大きくて目立つ。別名が角葉白玉、盆白玉など。ちなみに臘月は陰暦の十二月のこと。


こちらの「加茂覆輪」は臘月の枝変わり。花期は10~4月。富山産。
極淡桃地に淡い紅紫の覆輪が入る一重、椀咲きで筒しべの中輪。


富山産の「雪燈籠」。極淡桃色で、二段~獅子~唐子咲きの小~中輪。花期は10~4月。

ツバキ 「秋の月」

2022年01月07日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は愛知産の5種。


「秋の月」。淡桃色の一重、椀~平開咲き、輪芯の中~大輪。花期10~4月。
筒咲き、筒しべの小~中輪が圧倒的に多い秋咲きの中にあって、肥後ツバキタイプの本種は秋咲きとして価値が高い。


「琴姫」。淡桃色の一重、筒咲き、筒しべの中輪。花期は10~3月。
園芸品種の自然実生。端正な花形、整った筒しべ、上品な花色の秋咲き品種の佳品の一つ。


「竜田錦」淡桃地に紅色の大小縦絞りが入る一重の平開咲き、筒しべの小~中輪。花期は10~3月。
稀に白覆輪花を咲かせる。別名が御幸錦(関西)で、紅色単色の花は「竜田」という。


「出羽大輪」。桃色の一重、平開咲き、梅芯の極大輪。花期は10~3月。
厚弁で大輪のため下垂して咲くものが多い。雄しべはしばしば弁化する。
別名が「太平楽」(肥後)「大盃」(関西)。白斑入りを肥後では「万歳楽(まんざいらく)」と呼ぶ。


「白妙蓮寺」。白色の一重、筒~椀咲き、筒しべの中輪。花期は10~4月。
「秋風楽」とともに尾張の白一重ツバキを代表する花とされてきた。

ツバキ 「弁天白玉」「弁天神楽」「太神楽」

2022年01月06日 | 椿・サザンカ
10月に開花するツバキ、今日は


「弁天白玉」。白色の一重、椀咲き、筒しべの小輪。花期は10~3月。


葉の形はやや萎縮したようにいびつな弁天葉。
色は濃緑地に黄緑色の模様が覆輪ぎみに波状に縁取る。
弁天葉ツバキの白花は珍しく「名月」(関西)から出た葉の枝変わり品種といわれる。


「弁天神楽」。紅地に白星斑の入る牡丹~獅子咲きで散しべの中~大輪。花期は10~3月。


葉は不定形の中型で葉質は厚い。葉縁は不規則に変形し黄斑が入る弁天葉。「太神楽」の枝変わり。


こちらが母樹の「太神楽」。紅地に白斑の入る牡丹~獅子咲き、散しべの大輪。花期は10~3月。
30枚を超す花弁が大小不規則に入り混じり、波動して手毬のように盛り上がって咲く。
江戸期からの古典品種。

ツバキ 「初嵐」「白玉」

2022年01月05日 | 椿・サザンカ
今日からは10月に開花するツバキです。最初は


「初嵐(嵯峨)」。白色の一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの中輪。花期10~3月。関西産。


蕾は尖った形をしている。


こちらは「初嵐(白玉)」。白色の一重、抱え咲き、筒しべの小輪。花期10~3月。京都産。


蕾が丸いのが特徴。

便宜的に(嵯峨)(白玉)とつけましたが、どちらも江戸期からの古典品種で花期が10~3月と同じため、蕾みの形などで判断したがよく混同されたらしい。現在は「初嵐」といえば嵯峨のほうをさし、一方を「白玉」と呼んで区別している。


「絞初嵐」白地に紅色の吹掛け絞りが入る一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの中輪。初嵐(嵯峨)の自然実生。花期は10~3月。久留米産。
なお、同じ久留米産で初嵐(嵯峨)の自然実生に「司絞」(白~極淡桃地に桃紅色の縦~小絞りがわずかに入る一重、筒~ラッパ咲き咲きの小輪。花期11~3月)があるそうです。

ツバキ 「野々市」「玉鼓」

2022年01月04日 | 椿・サザンカ
9月頃から開花するツバキ、今日は


「野々市」。花期は9~4月。極淡桃色の一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの小輪。


石川県野々市町を中心とした周辺民家の栽培種で、花色が上品なことと極く早咲きのため切り花として需要が多い。


こちらは似たような名前の「野々市白」だが、


「加賀八朔」の系統で「野々市」とは全くの別種だそうです。
次は、

花期が9~3月の「玉鼓」。桃色の一重、筒咲き、筒しべの中輪。岐阜産。
蕾は玉のように丸く、花は咲ききっても形が崩れない。

ほかに9月からの早咲き品種としては「炉開き(~3月)」「舞(~4月)」があるようです。

ツバキ 「荒獅子」

2022年01月03日 | 椿・サザンカ
9月頃から開花するツバキ、今日は


「荒獅子」。濃紅地に白斑の入る獅子咲きの中~大輪。花期は9~4月。


極く早咲きで、ときに8月から咲くこともある。
残念ながら、私の手持ちデータには、どれも白斑がはっきりとでていません。


こちらは「紅荒獅子」。紅色の獅子咲き、中~大輪。花期は9~4月。


「荒獅子」に白斑の入らない品種。

どちらもユキツバキ系で、白斑のあるものよりはいくらか早く咲く傾向があるが、どちらもその年の生育状況に左右される。


ツバキ  「東方朔」

2022年01月02日 | 椿・サザンカ
昨日に続き9月開花といわれているツバキで、


「東方朔」。花期は9~4月。
濃桃地に紅色のぼかしが入る一重の椀咲き、輪芯の中輪。


東方朔も「西王母」の実生で、弁の開き方や雄しべの形が違い、花の色はより濃くなっている。

ほかに「西王母」の実生としては、

富山産のこの「若桜」があります。桃色地に底白の一重、椀咲き、短い筒しべの中~大輪。こちらの花期は3~4月となっていますが、私の撮影データでは1月24日に撮影したものがあります。

撮影データのないものでは花期3~4月の石川産「彩霞(さいか)」、富山産で花期10~4月の「傾城(けいせい)」花期1~4月の「清明(せいめい)」などがあります。
また、「西王母」の変異種で「姫西王母」というのもあるようです。

今日の締めくくりは「西王母」の母樹ではないかと伝わる「加賀佗助」。

淡桃~桃色で、外弁の上半分には紅色のぼかしが入る一重、筒~ラッパ咲きの小輪。花期は10~4月。石川産。

ツバキ 

2022年01月01日 | 椿・サザンカ
あけましておめでとうございます
  本年もよろしくお願いします

2022年は椿の花で進めていきたいと思います
手持ちのデータから、開花の時期が早い順に載せていこうと思います
まずは9月開花といわれている花から、


「西王母」花期は9~4月。
淡桃地に紅色のぼかしが入る一重、中ふくらみの筒咲き、筒しべの中輪。


花弁は長筒の中央部がふくらみ、その部分の色が濃く、弁先ほど淡くなる。
江戸末期に金沢で作出と伝えられ、茶席の名花で全国的に人気が高い。
加賀佗助の自然実生との推測もあるが、詳細は不明。

「西王母」と名の付く品種としては、

「赤西王母」。西王母の実生。花期は11~4月。鮮紅色の一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの中輪。


「絞西王母」。こちらも西王母の実生で花期は11~4月。白地に紅の吹掛絞り、一重の筒・抱え咲き、筒しべの中輪。

ほかに「白西王母」というのもあるらしいですが手元に写真データはありません。