デスクワーク症候群(その2)

2006年12月10日 | Weblog
昨日の続き

腱鞘炎に対するケアと、斜角筋を弛めることで腕の血液循環を改善する。

故障部位のケアに加え、故障の背景としての原因も治療して…

「まだ足りないの?」って思う方もいるかもしれません。

ここまでだと『じゃあ、何で肩口が硬くなっちゃうの??」って問題が残ってるんですよ。

ね、まだやること残ってるでしょ!?


肩口の硬くなっている理由としては、普段一番多く取っている「姿勢」に問題がある場合がとても多い。

1週間を通じて一番長い時間取る姿勢となれば、仕事の姿勢。

この患者さんの仕事はデスクワーク

デスクまわりの環境が、身体に合っていないのかも…。


そこで、こんな遊びをしてみました。


「眼をつぶって、いつものパソコンを使っている時の姿勢や手の位置を再現してみてください」

ふむふむ、まず肩が高い。 (軽くいかり肩)

肘が曲がりすぎる。(患者さんは約100度。理想は85度程度)

『デスクが高いんだな』

ってことが判りました。


オフィスで使っているデスクって、規格品ですよね。

机面の高さは大体の物が70センチ。

キーボードがプラス2~3センチ。

私の身長は170センチに少し欠けるんですが、男の私でもこのたかさは少し高い。

いわんや女性おや。でありますよ。


対応として、

①イスを高くして机面を身体に合わせること 
②足が床から浮くなら雑誌などを置いてフットレストにすること
③手首から前腕部が真直ぐになるよう、手首に下にタオルを丸めておくこと

等を指導しました。

こうすれば、斜角筋の緊張を作らずに、また伸筋腱に無理をかけずに

仕事を続けることが可能です。

また、どんなに環境や姿勢に気を配っても、身体に問題を起こさずに同じ姿勢を取り続けられる限度が30分

意外に短いんですよ。知ってました??

なので、小一時間の仕事の中で2回は立って伸びをしたり、オフィスの中をぐるっと一回りすることをおススメします。

歩き回ることで、姿勢を維持する筋肉に休憩を入れてあげるんです。

この患者さんの肩が硬かったのは、

①身体に合わないデスクで
②長時間無理な姿勢なまま

デスクワークを続けた結果ということになり、

また、それが本で腕の血液循環が落ち、組織の回復が遅れた結果

腱鞘炎や手のシビレに悩まされることになったというこのです。


この姿勢や仕事の環境の問題を解決しないと、どんなにいい治療をしても、

再発といたちごっこになっちゃうんです。


なので、私の治療では、ここまで(生活指導)フォローしてようやく一件落着となるのです。



いや~、長くなっちゃった。

でも、全然書き足りない


あっ、そうそう。

なんで「デスクワーク症候群」かって言うと…

長時間同じ姿勢での作業。

これって「デスクワーク」の宿命!?ですよね。

前出の患者さんと同じ原因で、頭痛や疲れ眼、めまいや耳鳴りを起こす方もいます。

どの方も、症状の大本をたどっていった結果、デスクワークに行き着いてしまう。

なので、「デスクワーク症候群」

ね、うまい事言ったもんでしょう。

おすすめ動画