「むぅ(-"-)これは背骨が歪んでる!」
とか
「なんと!Σ(゚Д゚)骨盤が歪んでる!」
とか
「頭蓋骨の歪みが原因です!(`・ω・´)キリ!」
とか
「内臓が…」
とか
よく耳にする「歪み」という脅し文句言葉。
一見分かっているようで実はよくわからない「歪み」という表現。
今日は歪みについてのお話しです。
そもそも(身体の)歪みとはなんでしょう?
「歪み」という言葉は医学的な用語ではありません。
なので、正確な定義もないのです。
ですが、近い概念に「体性機能障害」というものがあり、不良姿勢や関節の異常運動が定着した状態を示します。
私たち治療家は皆さんが「歪み」と称する問題を「体性機能障害」として読み解き、治療を施してゆくのです。
面白いもので、きちんと勉強して真面目に臨床に(治療に)向き合う先生ほどこの「歪み」という言い方を嫌う傾向があります。
なぜなら、故障のメカニズムを解釈せずになんとなく判った体で使われているケースが多いから。
また、問題の本質を捉えていないのにそれをうやむやにするために使われていることが多いから。
なので、私も好みません。
もちろん患者さんに「体性機能障害」なんて言っても通じるわけもありませんから、
説明の中であえて「歪み」という言葉を使うことはあります。
でも、たぶん苦笑いしながら使ってると思います。
仮に、真面目に「骨盤がゆがんでいる」とか「頭蓋骨がゆがんでいる」って言われたら
ぜひ「具体的にどう歪んでいるのか」聞いてみてください。
「右の寛骨の○○方向への動きが狭くなってます」とか「左の後頭骨と頭頂骨、側頭骨が重なり合う部分の動きが狭くなってしまってます」とか
意図的にあえて「歪み」というワードを使っている先生なら明確な答えが返ってくるはずです。
以上、「歪み」のお話しでした。