ふと勉強会のHPを見ていたら、五年前に書いた文章が目に留まりました。
そこにはこんなことが書いてありました。
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治療法のセミナーをしていると、「このテクニックであれば何日間痛みを止められるのか?」といった質問を受けることがあります。
この回答となるかは定かではありませんが、私は「テクニック自体が痛みを消す力を持つものではない」と考えています。
そもそも痛みというものは、
日常で頻回に取られる姿勢や動作によって癖付いた筋膜などによって力学的な負荷の偏在が生じたり、
関節する骨同士の回転中心が狂うなどの異常運動が生じて過負荷にさらされた組織に損傷を生じたり、
過緊張に陥って循環障害をきたしたりするなどの経緯で発せられます
(もちろん他にも痛みが生じるシチュエーションはあるでしょう)。
それゆえに、
痛みを止めるには傷害局所への負担を除くために、
局所を含む「全体の機能」を正常化すること(力学的負荷の最適な分配ができる状態を導き出すこと)
が大前提となるのです。
つまり私たちの行う治療とは「傷つき痛む環境を正す」ということが主眼となるのです。
力学的な負荷が正しく分配されるならば、組織は正常な修復の過程を進むことができます。
また、正常な成長を遂げることもできます。
テクニックはそのための道具にすぎません。
そして、道具の効果を引き出すには適材適所、最適な使い分けがなされることが肝要です。
そのために、治療の際に最も重要なのは「評価」だということになります。
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そうなんですよ。
治療の成否は治療手技では決まらないんですよ。
大事なのは問題を読み解く思考力なんですよね。
もちろん技もなきゃだめですが、それは専門家としてはあるのが前提の話ですからね。
5年前の自分に激しく同意です。
でも…
なんでしょう!?
このころの自分が頭よさげに見えるのは気のせいでしょうか…(-_-;)
ひょっとして、今の僕、頭悪げ!?
これはちょっとふんどしを締めなおさねばいかんですね。
12月に大阪で腰痛症の治療についての講義も控えてますからね。
がんばろ。