田んぼは生き物の宝庫。 カブトエビなど太古の生き残りみたいな生物もいて見飽きることがありません。 でも、もう時期が遅いせいかカブトエビはいませんでした。 でも、オタマジャクシはいっぱい。
オタマジャクシは見かけによらずすばしっこくて、人の気配を察すると、さっと見えなくなってしまいます。
こんな風に土によく似ていますから、 いったん隠れるとよくわからないのです。 たくさん固まっていたのに写真に写ったのは2ひきだけ。
右側のは、もうすぐ足の出そうなけはいですね。 畦のシートの上には、こんなおたまじゃくし、(いやかえるかな?)がいました。 かえるの姿はしているけれどしっぽがはえていますよ。
そしてこちらは小さなかえる。 石ころ混じりのコンクリートにとてもよく似ています。
こちらは2週間ほど前に見つけたかえるの卵。
かえるの卵を見るのは何十年ぶりでしょうか。 こどもたちと田んぼの観察に出かけてもなかなかお目にかかれなかったものです。 こどものころは当たり前に田んぼにいましたのに。 最近はかえるも少なくなったんじゃないかとちょっと心配でした。 でも、たくさんのオタマジャクシを見て安心しました。
こんな卵からオタマジャクシが生まれて、しかも手足がはえ、しっぽがなくなってかえるになるー。 成長の不思議さを目の当たりにできる格好の教材です。 よく教室で飼ったものです。
で、オタマジャクシは飼いやすいのです。 えさもパンや野菜など入れておけば群がってたべますし。 でも足がはえだしたら要注意。 なぜなら、生活が水の中から陸上へと変わってくるからです。 一般的に、オタマジャクシはえら呼吸、かえるは肺呼吸ですね(皮膚呼吸など特別な呼吸をするものもいるようですが)。 ですからオタマジャクシに足がはえたら、 水をへらして陸も作ってやらなければ、たっぷりの深い水ではおぼれてしまいます。
そのくらいのこと生物で学習したはずなのに、生きたオタマジャクシの飼育と結びつかない人がどれだけいることか。 残念ながら先生の中にもいました。 理論は、実際に経験して初めて身に付くものなのか、 実際に経験しているから理論が理解できるのか。 経験してないと身に付かない学問というのでは困りますね。 本当は実生活で生かせる科学でなければならないと思いますが、環境問題などを考えるてみると、現実にはそうではないことのほうが多いのかもしれません。(わたしも含めて)