楽しみじゃ!
昨日の産経新聞朝刊にこんな記事があった。
休耕田に植えられたコスモスが見頃を迎えている=11日、千葉県旭市蛇園(城之内和義撮影)
千葉県旭市蛇園の還来寺(げんらいじ)周辺にある約4ヘクタールの休耕田で、地元有志が植えたコスモスが見頃を迎えている。15日には恒例の「コスモスまつり」が開かれ、花摘みなどのイベントが行われる。
休耕田の地主らでつくる蛇園出清水管理組合が環境保全活動の一環として育てたコスモスで、ピンクや白、紫色の花を咲かせている。
イベントは同日午前10時から午後3時まで。同組合による模擬店や、ザリガニつり、発動機の展示なども行われる。問い合わせは旭市農水産課(電)0479・68・1174。
写真は、実際にその場に行って愚生が撮ったものである。
新聞に出ているような綺麗な写真というわけにはいかない。その点は許されよ。カメラも、ウデも良くないから。肝心なのは、そこに実際に出かけてみようという野次馬根性というか、フットワークが軽いというか、そういう行動力である。それを感じているのだ。行動力という点ならば、愚生は負けない。負けないというのはなんともはや、妙な言い方であるが、事実そうなのだから致し方ない。これもまた許されよ。
大学院に入れていただいたのも、この行動力のしからしむるところである。生涯学習をずっとやってきたので、連綿として続いているからだ。もっとも、オレは10代後半の大切な時期にあまり勉強しなかったから自省している。好きなことを好きなように勉強していくというオレのスタイルは、この10代後半に出来上がったらしいと思う。要するに、楽しむために勉強しているのであって、食うためとか、資格取得とかがアタマの中に無いのだ。これは困ったことである。だから、食うために若干の勉強はした。ガッコのセンセになるためのは。最低限それはやった。しかし、それだけだったのである。
ここから本題に入る。
昨日の塾で、ある有名私立大学を志望している高校3年生の男の子と、面接をしていた。これがめっぽう楽しいのである。小説家志望だからだ。そういう受験生を受け入れてくださる大学がまだあるということにも、うれしくなった。こんなうれしいことはない。かの作家の吉本ばななさんも、大学の卒論は小説を書いて卒業したというから、そのこと自体に驚いたものだったが、今は、こういう高校3年生を受け入れてくださるのだ。
時代である。
しかも、好きなことを好きなように勉強して、大学で学べるのだ。良い時代である。
その高校生とは、フランス現代思想とか、レヴィー・ストロースとか、知の贈与とか、太宰をどう読み解くか、あるいは表現するということの記号的意味とか、意味論とか、まぁまぁ実に楽しい話をした。こんなことを云っても理解できるのだから、末恐ろしい。しかも自分で書いた論文の下書きに反映されている。
こういうトンガッタ高校生を教えるのも楽しいものである。
数回会っているので、楽しくてしょうがない。
帰り際、塾の経営陣にお礼を云ってきた。こんな高校生に会える機会を作っていただいたからだ。サービス残業だからというイヤミを云ったのではない。本当に、楽しかったからである。
やはり偏差値だけの学校受験秀才だけでは、たとえ小説を書いたとしても、売れないだろう。オレも相当の小説の読み手を自負しているが、オレも買わないだろう。インチキ秀才の書いたものなんか、へ?とやってしまうだろう。それがオレの欠点でもあるからだ。それでもオレは読むことは読む。ただし、いきなりゴミ箱に投げ入れられるものと、オレの書庫で保存されるものと二種類あることはある。
来週もまたあの高校生と会える。
楽しみジャ。
(^_-)-☆