学問に、教養に一生を捧げることができるか。神がかった一生、献身、神父様のように神学校の一室で書籍に埋もれて過ごすことができるか・・・俗世界に生きているボキにはとうてい無理でしたなぁ~~(^_^)
2016年4月から国際日本文化研究センター 副所長 教授をなさっている稲賀繁美先生のことをちょっと調べたいと思った。同センターのHPでご経歴を拝見して、おおきなため息が出た。すばらしいものである。業績が。特に、著書・論文等については圧倒される。
同センターのHPによると、文末以下のとおりである。もうこれで勝負あった。学者や研究者になるということは、こういうことなのである。ド素人が手を出せるような分野ではない。
半端ない努力と業績がないといけないということである。
こういうことに一生涯を捧げることができるかどうかということである。ある意味神がかっている。一生を学問に捧げることができるような覚悟がなければ、学者・研究者を目指してはならない。生涯学習ごっこでマンゾクしているくらいが、かわいいというものである。
ボキは、世俗にまみれ・欲望のままに生きて恥じることなく、のうのうと生きてきた。そういうバカ・基地外がなにを血迷っていたのであろうかと恥ずかしくなる。
ましてや学歴も勤務先もこういう先生のように超エリートでないと、学者・研究者ヅラはできない。マジにそう思う。だからボキのような趣味でやっているヤカラは、オノレを知ることである。限界をである。
で、そもそも知的能力というのは、オノレで勉強したからマスターできるというような生やさしいものではない。そう思う。
宗教的体験が、知的能力だけで語られるというようなものではないということ、それと同じだと思うからである。
宗教学者の説く宗教観というのは、学識や読書量に裏打ちされているのであろう。確かにそうであろう。それはそれでおおいに尊敬に値する。ボキもそういう学者・研究者の先生方の書籍を今まで読ませていただいてきた。何人も何人も影響を受けてきた。
でもそろそろ方向性を違えないと、後悔する。
なぜならボキは死ぬからである。
100%死ぬ。
明日かもしれないし、300歳くらいになるのかも知れない(^_^)。
これまでやってきた折口信夫だって、柳田国男だって、そろそろ整理をしていかなくちゃならない。
趣味でやっていることである。
できるはずである。
方向性を違えればいいだけであるから。
(^_^)
Bye-bye!
国際日本文化研究センター 副所長 教授をなさっている稲賀繁美先生の主要業績
http://research.nichibun.ac.jp/ja/researcher/staff/s066/index.html
単著書
・ 『接触造形論 : 触れあう魂、紡がれる形』 、名古屋大学出版会、2016年2月
・ 『絵画の臨界 : 近代東アジア美術史の桎梏と命運』 、名古屋大学出版会、2014年1月
・ La Rencontre du Japon et de l’Europe, Images d’une découverte , Publications orientalistes de France, 2008.
・ 『絵画の東方 オリエンタリズムからジャポニスムへ』 、名古屋大学出版会、480頁、1999年
・ 『絵画の黄昏:エドゥアール・マネ没後の闘争』 、名古屋大学出版会、467頁、1997年
・ 『話すということ』 、藤原書店 、348頁、1993年 (翻訳原著書:Pierre Bourdieu, Ce que parler veut dire)
共著書
・ Philippe Bonnin, Nishida Masatsugu et Inaga Shigemi eds. Vocabulaire de la spatialité japonaise , CNRS Éditions, January 2014.
・ 『別冊太陽:岡倉天心 近代美術の師』 【執筆協力】「Okakura in the global Context」14-15頁「日本再発見」16-19頁「中国踏査旅行」22-25頁「ベンガル知識人たちとの交流」28-33頁「ミッションインボストン」34-36頁「英文著作にみるOKAKURA」52-57頁「天心のメディア戦略」166-173頁、平凡社、2013年7月25日
・ Philippe Bonnin, Nishida Masatsugu et Inaga Shigemi eds. the 43rd International Research Symposium, Pour un Vocabulaire de la Spatialité Japonaise, May 11-13, 2012, International Research Symposium Proceedings 43, International Research Center for Japanese Studies, 28 March 2013.
・ 『東洋意識:夢想と現実のあいだ 1894-1953』 、ミネルヴァ書房、京都、2012年4月20日
・ The 38th International Research Symposium: Questioning Oriental Aesthetics and Thinking: Conflicting Visions of “Asia” under the Colonial Empires, International Research Symposium Proceedings 38, International Research Center for Japanese Studies, Kyoto, 31 March 2011.
(『東洋美学と東洋的思惟を問う:植民地帝国下の葛藤するアジア像 -- 国際シンポジウム 第38集 --』 国際研究集会報告書 38、国際日本文化研究センター、京都、2011年3月31日)
・ モノ学・感覚価値研究会アート分科会編 『物気色(モノケイロ)』 、美学出版、東京、2010年12月1日
・ 日本音楽表現学会編 『音楽表現学のフィールド』 、東京堂出版、東京、2010年12月
・ 酒井直樹・磯前順一編 『「近代の超克」と京都学派』 、以文社、東京、2010年11月30日
・ 『近代の東アジアイメージ』 、豊田市美術館、豊田、2009年
・ 樋田豊郎・稲賀繁美編 『終わりきれない「近代」八木一夫とオブジェ焼』 、美学出版、東京、2008年4月10日
・ 『美術史の余白に:工芸・アルス・現代美術』 、美学出版、東京、2008年
・ 竹村民郎・鈴木貞美編 『関西モダニズム再考』 、思文閣出版、京都、2008年
・ 『日記文学と「枕草子」の探究』 稲賀敬二コレクション 第6巻 、笠間書院、東京、2007年11月
・ 『王朝歌人とその作品世界』 稲賀敬二コレクション 第5巻 、笠間書院、東京、2007年10月
・ 『後期物語への多彩な視点』 稲賀敬二コレクション 第4巻 、笠間書院、東京、2007年9月
・ 『フィールド・キャラバン計画へ―白川昌生2000‐2007』 、水声社、東京、2007年8月10日
・ 『伝統工藝再考 京のうちそと―過去発掘・現状分析・将来展望』 、思文閣出版、京都、2007年7月25日
・ Patricia Fister Traditional Japanese Arts and Crafts: A Reconsideration from Inside and Outside Kyoto , Shibunkaku Shuppan Ltd, Kyoto, 25 July 2007.
・ 『「源氏物語」とその享受資料』 稲賀敬二コレクション 第3巻 、笠間書院、東京、2007年7月
・ 『前期物語の成立と変貌』 稲賀敬二コレクション 第2巻 、笠間書院、東京、2007年6月
・ 『物語流通機構論の構想』 稲賀敬二コレクション 第1巻 、笠間書院、東京、2007年5月
・ 『パリ・1920年代・藤田嗣治・国際シンポジウム』 、京都造形芸術大学、京都、2007年
・ 永井隆則編 『フランス近代美術史の現在―ニュー・アート・ヒストリー以後の視座から』 、三元社、東京、2007年
・ 『特集「描写と記述:近代視覚世界の形態学と市場の遷移ー方法論的反省」』 美術史論壇 第20号(特集号)、韓国美術研究所、2005年
(『特集「描写と記述:近代視覚世界の形態学と市場の遷移ー方法論的反省」』 美術史論壇 第20号(特集号)、韓国美術研究所、2005年)
・ ワタリウム美術館編 『ワタリウム美術館の岡倉天心・研究会』 、右文書院、東京、2005年
・ 小倉孝誠・宮下志朗編 『ゾラの可能性:表象・科学・身体』 、藤原書店、東京、2005年
・ E.クロッペンシュタイン・鈴木貞美編 『日本文化の連続性と非連続性 1920年‐1970年』 、勉誠出版、東京、2005年
・ モダニズム研究会編 『越境する想像力』 モダニズムの越境 1、人文書院、京都、2004年
・ 山内久明他編 『表象としての日本―西洋人の見た日本文化』 、放送大学教育振興会、東京、2004年
・ 今橋映子編 『展覧会カタログの愉しみ』 、東京大学出版会、東京、2003年
・ 宮島喬・石井洋二郎編 『文化の権力:反射するブルデュー』 、藤原書店、東京、2003年
・ 山田奨治編 『模倣と想像のダイナミズム』 、勉誠出版、東京、2003年
・ 『特集 近代東アジアの美術史学、建築史学、考古学の成立:文化財行政とその周辺』 日本研究 第26集、国際日本文化研究センター 角川書店、2002年
・ 『異文化理解の倫理にむけて』 、名古屋大学出版会、名古屋、2000年
※専門分野 比較文学比較文化 文化交流史
研究テーマ 文化翻訳の地殻変動、文化間葛藤の気象学
キーワード モダニズム、ジャポニスム、オリエンタリズム、異文化コミュニケーション