団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

被爆電車爆破予告事件

2008-08-29 18:31:32 | 社会
                被爆電車爆破予告事件

                         2008年8月29日(金)作成

 ちょっとした偶然だった。
 それは、私が被爆電車に乗った日に、正にその被爆電車を爆破予告した事件の報道があったのである。

 28日16時40分頃乗った電車は、広島電鉄株式会社(広電)の被爆電車652号だった。被爆電車に乗る機会は珍しいので、デジタルカメラのシャッターを押した。
 被爆電車に乗り、今年の8月6日の原爆記念日に、この被爆電車を爆破するということがネットで流れ、広電が運行を見合わるということがあったことを思い出した。

 帰宅し、夕方のTVを見ていると、偶然にもこの事件の報道があった。その要旨は次のとおりである。
 広島中央署は28日、被爆電車の運行妨害を示唆する犯行予告をインターネットの掲示板に書き込んだとして、高校1年生(16)の男子を威力業務妨害の疑いで書類送検した。
 調べでは、男子生徒は携帯電話で「明日(注 8月6日のこと)の投下時刻に合わせて652号を再起不能な状態にまでやってやる」と掲示板に書き込み、広電の業務を妨害した疑い。容疑を認め、「世間の反応を見たかった」と供述している。

 ところで、運行を見合わる決定をした広電であるが、社内ではいろいろと意見が出たのではないかと思う。
 一度「見合わせる」と、次から次に愉快犯的に続く恐れがある。→運行すべきだ。
 爆破予告を「無視」して運行し、何か事件が起きると、社会的に批判を浴びる恐れがある。→見合わせるべきだ。

 何か事件が起こると、世論は過敏に反応するが、私は、こういういわば「テロ」に対しては屈するべきでないという立場から、広電が仮に運行して事件が起きても、世論は批判する立場に立つべきではないと考えている。世論が広電を批判すれば、それはテロリストの思うツボだ。

(写真)被爆電車652号。2008年8月28日17:00頃撮影。
 この652号電車は、昭和20年8月6日午前8時15分、宇品付近を運行中に、人類史上初の原子爆弾に被爆しました。 
 焦土と化した広島に電車を走らせようと、人手や復旧資材の乏しい中、懸命の作業により、3日後には僅かに残った車両を使い、一部区間(己斐-西天満間)で運行を再開しました。
 この652号は幸い被害も小さく8月中に復旧し、再び走り始めた姿は、壊滅的打撃を受けた広島市民に大きな勇気を与えました。
 なお、被爆した電車のうち650形の2両のみが、現在も元気に走り続けています。
(「650形電車の由来」から)
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