拝謁記
2019年8月22日(木)
初代宮内庁長官の田島道治氏の拝謁記が公開されました。
この拝謁記については、NHKTVでもドキュメント番組がありまして、田島氏が晩年病床についている時、処分しようかという話があったのですが、田島氏の甥がそれを止めたということでした。立派な甥御さんがおられたものです。一級の歴史資料でありますので。
昭和天皇は、戦争について度々「反省」を述べていたと言います。一方、「軍隊はやむをえず必要だということは残念ながら道理がある」と改憲を口にしています。私的には、本当に反省をしていたのか?と疑問に思うところです。しかし、一番の問題点は、象徴天皇としての認識が欠如していたのではないかと、つまり戦前の大日本帝国憲法時代の天皇の意識のままであったと思われることです。なぜなら、憲法99条には、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と定めてあり、改憲を口にすることは憲法に違反になりますので。こりゃ、天皇には、主権者の代表者で構成する国会において、「憲法を擁護し尊重する」という宣誓をさせなければならないと思うのでありす。因みに、自民党の改憲案では、天皇は憲法擁護義務はないことになっています。要するに戦前に戻したいのでありますなぁ!
上が現行憲法、下が自民党の改憲案です。
自民党改憲案は、象徴天皇から元首にするということも明記していますので、こりゃ驚くべきことというか恐ろしことであります。昭和天皇のような人が元首になって、軍隊が必要と主張するようになれば、まさに戦前と同じことになっちゃいます。
(2019年8月27日、追記)
知人から、8月22日付けの赤旗の記事を入手しました。