広島交響楽団第418回定期演奏会
2022年02月21日(月)
昨日20日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。
曲目
・シューマン マンフレッド序曲
・メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」
・ストラビンスキー 春の祭典
指揮
下野竜也
死ぬまでにどうしても聞いておきたい曲の一つだったんです。「春の祭典」
この曲がセンセーショナルだったことは、SNSでご確認いただくとして、
まぁ、言ってみれば、音楽というか音の嵐の中に、ジェットコースターで飛びこんで行くイメージです。何処からどの楽器が音の礫として飛び込んくるか分らず、音に翻弄されるというか、気が抜けないというか、しかもその音は、それぞれの楽器の限界の音を出すんですね。例えば、第二ヴァイオリンで強く弦を弾くのですが、こんなに強力なはじき方は見たことがありません。弦が真っ二つに弾けても不思議ない感じです。また、チューバは普通大音量の際に登場するのが一般的なのですが、2台のチューバがミュートを付けて、ピアニッシモで奏でるんですね。聞こえるか聞こえないような音量なんですが、不気味なんですよ。
圧巻は、ピッコロです。私の位置では、奏者が丁度隠れて見えなかったのですが、その存在感は圧倒的でした。フルオーケストラが、フォルテッシモで音を出すってもの凄いエネルギーなんですが、その場合でも、ピッコロは負けていません。ピッコロの嬌声ですね。曲の解説には、「生け贄の乙女が死ぬまで踊り狂う”生贄の踊り”とありますが、ありゃ、乙女の断末魔の”嬌声”でありますワ。
さて、楽曲ですが、このリズム感って一体、はちゃめちゃであります。ずっこけずっこけの連続ですよ。大体において身体の方が付いていくのが、僅かのタイムラグで後になるのですが、瞬間、身体の方が先になることがあるんですね。これ、不思議な感覚に囚われるんですよ。例えて言うと、不意に現実世界から遊離したとでも言いますか、よく表現できません。(笑)
圧巻は、フィナーレです。普通、バンバーンと強音の余韻で終わる曲が多いのですが、この曲は、イメージとしては、オケの真上から、神様の大きな手がオケをバッシャーンと叩き潰して終わるという感じなんですね。
不協和音で、様々な楽器が好き勝手な音を出し、狂ったような乱舞なんですが、そのバシャーンに一瞬身体が硬直ししばらく呼吸が途絶えるんですわ。気がついたら、ハァハァハァの息づかいです。その後の心地良い余韻って、良いんです。(笑)
中央のフルートは中村めぐみさんです。この方病気をされてしばらく出演されなかったのですが、この日は、フルートの主席で登場し、大活躍でした。マンフレッドだか宗教改革だかどちらか忘れましたが、下野マエストロは一番先に立たせて賞賛しました。
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