水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

ワクワク感(2)

2022年04月09日 | 学年だよりなど
2学年だより「ワクワク感(2)」




 大学入試には、一般入試のほかに、「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」とがある。
 「学校推薦型」とはいわゆる指定校推薦、「総合型」とはこれまでAO入試と呼ばれていた入試だ。
 総合型選抜入試では、志望理由書、面接、小論文といった、教科の問題を解く力以外の要素で、合否が決まる。ここでは何が見られているのだろうか。
 ひと言で言えば「大学で勉強したい」という気持ちの強さだ。
 なぜそれを学びたいのか、その学びをどう自分の人生にいかしたいのか、どう社会に還元したいのかなど、いろんな思いがそこには含まれる。
 志望理由書や小論文の書き方や、面接で何を話すべきかなど、技術面は、来年いくらでも教えてあげられる。しかし、根本において「学びたい」「知りたい」という思いが足りないと、大学の先生の心を動かすことはできない。
 文章が多少稚拙でも、流暢に話せなくても、思いの強さは外に現れる。
 その思いがあふれ出ている状態が、ワクワク感だ。
 大学の先生からすれば、「知」に対するワクワク感をもっている若者を、共に学問する仲間として迎え入れたいと考えるのは当然だろう。
 それは、たとえば就職活動の面接でも同じだし、人間関係のいろんな面にあてはまる。




~ ワクワクしている人は、運が良くなります。ある仕事に誰かを抜擢しようと思うと、どんよりしている人より、ワクワクしている人が選ばれます。
 恋愛でも同じです。「好きな人」にアタックするのは、ワクワクできます。振られても納得です。自分を好きだと言ってくれる人のなかから選んだのでは、ワクワク感は生まれません。
 成功しても失敗しても、ワクワクできる目標を設定することです。
                   (中谷彰宏「幸福感が湧いてくる『育自』の工夫」)~




 教室という空間にも同じ原理が働く。
 他人からなんと言われようと自分はこれをするんだという思い、つまりワクワク感をもっている人は、周囲の空気をも前向きにする。
 思いを形にしようとする行動は、その行動自体がますます心を強くしていく。
 そういうオーラを出す人がちらほら増えてくると、教室全体の雰囲気も変わる。
 残念ながら逆の場合もあるうる。
 思うようにいかない自分の現状の原因を、自分以外のせいにするタイプの人がいる場合だ。
 がんばろうとしている人の足をひっぱったり、自分の不安を馬鹿騒ぎで誤魔化そうとしたりする。
 誰もがこっちモードに入る危険性はもっている。
 人間はみんな一人ずつでは弱いから、声をかけあって、いい雰囲気にもっていこうではないか。
 去年の自分は今一歩だったなあと感じている人は、この四月は生まれ変わりのチャンスだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする