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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

この夏にかけるみなさんへ(2)

2022年08月11日 | 学年だよりなど
2学年だより「この夏にかけるみなさんへ(2)」




 最後まで闘い抜いた記憶は、未来を生きる大きな力になります――。
 斎藤佑樹氏の言葉がひびくのは、もがき苦しんでいた時代があったことも、私たちが知っているからかもしれない。
 「ハンカチ王子」とよばれるほどの人気を博した高校時代、早稲田大学のエースとして活躍し、着実に力をつけた学生時代。そしてドラフトでは4球団から1位指名をうけてのプロ入り。
 しかし、プロ野球の世界では、怪我にも苦しめられ、思うような成績を残すことができなかった。
 世間からの厳しい声も、数多く耳に入ったきただろう。
 夢は、強く願ったから必ず叶うものではない。
 強く願い、相応の努力を積み、たまたま運が良かった人が叶えることができる。
 夢を叶えることがそんなに難しいのなら、がんばっても意味ないだろうか。
 そのために費やした時間は無駄だろうか。




~ その夢は、きっと叶うよ。とは、僕は言いません。勝負はわからないから。おなじ夢を持った人たちのぶつかりあいだから。ただ、今のまっすぐな君のまま、どうかこの夏のマウンドに立ち続けてください。これから先、グランドでもグランド以外でも、君をいろんな出来事が待ち受けています。僕のように、不安だらけの時期を過ごし、挫折を味わうこともあるかもしれません。 それでもなんとか前を向くために必要なもの。それは、記憶だと思います。過去の栄光、だなんて言われることもあるけれど。最後まで闘い抜いた記憶は、未来を生きる大きな力になります。 ~




 すべてを手にしているかに見えた斎藤佑樹氏でさえ、思うようにならない日々を過ごし、しかしその結果、若者達の心にひびく言葉を伝えられるようになった。
 夢に向かって頑張ったからこそ、手に入れられるものがある。
 不安や挫折を経験したからこそ、湧き出てくる言葉がある。
 「自分の力はこんなものだろう、そこまで勝ちにこだわるのは意味が無い」と言い、ほどほどに過ごしてしまうのは、今のみなさんには、もったいない。
 成績があがらない苦しみも、なんとかしようともがいた時には、それがからだの記憶になる。
 人間関係で悩んだことも同じだ。
 勉強も、部活も、人間関係も、目をそらさずに立ち止まってみる。
 それらの積み重ねがからだの記憶となって自分のなかに残る。
 記憶を作る時間がみなさんにはある。高校時代を大事と言わずして、何と言おう。
 速い球でなくていい、熱い球を投げようではないか。
 一週間くらい勉強したくらいでは偏差値あがらないだろうではなく、まず一日15時間くらいやってやろうではないか。

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