水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

わらしべ長者

2022年10月17日 | 学年だよりなど
2学年だより「わらしべ長者」




 伸びる生徒は、定期考査を大事にする。
 「大事にする」とは、試験範囲をひたすら暗記するというのではない。




~ ある東大生は、「定期考査は自分と先生の問題の出し合い」だと言っていました。
 「自分だったらこういう問題を作る」と表明し、逆に先生は「どんな問題を作ったのか」と問う。そういう意識で定期考査に臨めば、ただ授業だけ受けている人よりも点が取りやすいはずです。受験勉強において、模試や入試本番に比べて定期考査を軽視する人も出てきます。しかし、こんなふうに「問題の出し合い」だとすると、全く別のものだと考えられます。
 要は、自分と先生の問題の作りあいっこ。問題作成能力を磨き、自分の勉強の質を高める訓練だといえるわけですね。ぜひみなさんも、定期考査をそういう機会だと思って勉強してみてください。 (東大 カルペ・ディエム『東大大全』幻冬舎)~




 覚えた、試験を受けた、できたorできなかった……おしまい、ではない。
 どんな試験でも、問題作成者には意図がある。それを感じ取ろうという気持ちがあるかどうか。
 日常の会話で、「ペン持ってる?(Do you have a pen?)」と訊かれたら、どう答えるか。 
 その答えは通常「Yes I have」ではなく「Here you are」のはずだ。
 それが人と人とのコミュニケーションであり、試験にも同じ原理が働いている。
 そして、こういう話を、「なるほどね」と素直に聞けることも大事だ。




 「わらしべ長者」という昔話を、みなさんは知っているだろうか(絵本で読んだ?)。




~ 昔々、あるところに一人ぼっちの貧乏な若者がいました。若者は貧乏に堪えかねて、観音様にお願いをしに行きました。「どうかお金持ちになれますように」
 お願いを続けたところ、観音様からお告げがありました。
「この寺を出たら、おまえがその手で最初につかんだものを大切にしなさい」
 若者は門から出るとすぐに転んでしまいました。 
 その時、一本のわらをつかみました。
 わら一本では何の役にも立たないと思いましたが、若者はわらを持って歩きはじめました……。~




 昔話やおとぎ話には、その民俗の知恵が盛り込まれて、語り継がれている。
 「長者」つまりお金持ちになるには、どうしたらいいか。この冒頭の部分だけみても、多くの学びがもたらされる。
 その1、「お金持ちになりたい」と思ったら、観音様に訊け。
 その2、観音様の教えに、素直に従え

コメント
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