水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

宿題代行

2020年08月22日 | 教育に関すること
 どの学校も、今年はきっと夏休みも短いはずだが、わざわざ宿題出しているのだろうか。
 今年も話題になっている。
 客観的にみて、それをやることで学力が向上したり、人間的に成長できる宿題は、日本中のそれのうち約0.2%だと言われている(おれに)。
 本当に価値ある宿題を作ることのできる先生は、そもそも宿題は出さないものだ。
 宿題をだされて、はいそうですかと従い時間を費やす子どもは、文科省が目標とする人間像とはちがうんじゃないか。
 やっても意味のないような作業(やること自体に意味がある論者もいるかもしれないが)に、こどもは貴重な時間を費やさなければならないし、親はやきもきしないといけないし、先生は集めて評価して展示して … という仕事が増える。誰トクなんだろ。
 yahooニュースで、弁護士の先生が「宿題代行は法的に問題があるかどうか」について述べられていた。
 逆に問いたいのは、宿題を出して強制すること、つまり学校外の時間まで強制して何かをやらせるって、法的に認められているのかどうかだ。大人なら、勤務時間以外に、持ち帰りの仕事を強制させられたらブラックと騒ぐはずなのに。
 yahooニュースのコメント欄には、「代行に頼むなんてばかげている、こどものためにならない、それは不正だ」というような批判が並んでいる。
 なんらかの事象に対して、疑いの目をもつ、批判的にとらえてみる、そもそもの前提を疑うといった思考は、やはり国語の時間に身につけないといけない。こりかたまった世間の常識や既成概念にとらわれ、自分の頭で考えられない方々を目にすると、国語力をつけてあげられなくてごめんねというしかない。
 もし自分が小学校の先生になっていて、どうしても宿題を出さないといけないなら、どうしようか。
 一番は読書。感想文を求めない読書。課題図書ではなく好きな本を極力たくさん読むこと。もちろんマンガでもいい。
 ちなみに宿題代行の読書感想文は「原稿用紙(400字)1枚3000円~」となっていた。
 なかなか、いいな。いいお小遣いかせぎになる。高校時代に、こういうのがあったらよかったな。
 提出すればいいレベル、少しほめられたいレベル、学校の代表になりたいレベルなど、希望に応じて書いてあげられただろう。
 毎日一食、一品は自分で料理をつくり、インスタにあげるとか動画をあげるとかは、いい宿題じゃないだろうか。
 あと、ZOOMなどで田舎のおじいちゃんおばあちゃんと会話することとか。
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