今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

電子書籍自炊派の立場

2012年07月25日 | 時事
私は電子書籍推進の立場であるが、電子出版を購入する派ではなく
自炊派である。
つまり、紙書籍を購入して自分で電子化するのをよしとする。

もっとも電子出版された書籍が紙より大幅に安いのであれば、
そしてその本が一度読よめば終り程度の価値の本であれば、
それを利用することにやぶさかでない。
ただ、電子書籍と紙書籍の値段に差がないなら、必要な書籍は紙バージョンを購入する。

なぜなら、紙の方が保存性がいいからであり、
そして自由な所有形態ができるからだ。

自炊することは、書籍形態を破壊する作業ではじまるが、
実は簡易製本機があれば、再び書籍化することが可能。
あるいは、カラー、モノクロ、そして解像度を変えた幾通りかの電子化が可能。

一番の理由は
自炊してPDFにすれば、iPad画面上で線を引いたり、マーカーで色を塗ったりできる。
これは学術書など精読するには必須の作業である。
ところが少なくとも私が持っている電子書籍閲覧アプリでは、
しおり機能程度しかなく、上のような精読作業ができない。
つまり、暇つぶしの小説専用。

ただし、PDFという1民間企業のファイル形式がいつまで続くのか保証がない。
PDFは永久保存できないと思うべき。
他のあらゆるファイル形式よりも保存性に優れるのは”紙”である。
なので、私は紙の書籍を買い続けるつもり。

そして自炊後、紙として保存するか否かを判断して、
当面電子ファイルとして使えればいいものは紙を廃棄する。

また、とても重要な本で、書物として破壊したくないものは、
紙としての保存用と、自炊用と2部購入する。

そもそも、一番紙が不要で最初から電子化してほしいのは、仕事で配布される資料。
ドキュメンドスキャナで電子化するに値しない紙資料の多いこと。