今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

土砂災害に弱い日本

2012年07月14日 | 防災・安全
毎年繰り返される梅雨末期の災害死。
数年あるいは数十年に一度の大雨が降る地域が、毎年変わるため、
犠牲になる地域が毎年変わる。
なぜなら、極端に多量の雨を降らす積乱雲は、線状で細いため、狭い地域になるから。

そして、国土の75%が山地の我が国では、大都市がある平野の中央部以外は、
ことごとく、土砂災害の危険箇所をかかえている。
都市近郊の宅地の造成もそれを増やしている。

かつて平野部、とりわけ関東平野と濃尾平野は、大河川の洪水に見舞われていた。
都市部があっただけに、被害も大きかったことから、数百年前から、
治水工事がなされ、今では、”洪水”被害はほとんどなくなった。

それに代って増えたのが、大河川に流入する中小河川の”内水氾濫”。
そして、いっこうに減らないのが、土砂災害。

日本の国土の性質上、自然現象としての地面崩壊現象は避けることができない。
ちなみに、この現象は、大雨以外にも、地震や噴火によっても発生する。

なので、危険箇所が多く発生頻度の高い土砂災害を減らすには、
人の居住地域をその危険箇所から離すしかない。
防災のためのコストと被害の損失との計算も必要。
すると、すでに堤防設備の進んだ平野部に住んだ方がいいということになる。
確実な人命尊重の立場からいえば、こう結論せざるをえない。