今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

伊豆畑毛温泉大仙家

2015年03月24日 | 温泉

学校が春休みになる直前のタイミングを見計らって、東京の実家から二度目の温泉旅に出た。
今回は、南に向かって伊豆へ。
伊豆といってもそこは東伊豆でも西伊豆でもない北伊豆(伊豆の国市)なので、
海とは無縁の山の麓(富士には近い)。
伊豆半島中央の付け根にある畑毛温泉は一応温泉街を形成しているが、伊豆には珍しく観光地ではなく、湯治向き。
しかも加熱しない「ぬる湯」なのでゆっくり長湯が前提。

泊った宿「大仙家」の部屋はツインの洋室で、ベッドはセミダブルなのでゆったり。
小さなベランダに椅子があり、座ると木立の間から宝永火口を正面にした雪の富士が大きい。

この宿、源泉が2つあり、1つはナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉(溶存量1018mg/Kg,33℃)の「大仙湯」(浴槽は36℃)。
もう1つはアルカリ単純泉(溶存量213mg/Kg,29℃)の「韮山湯」(浴槽は27℃と冷たい)。
泉質と濃さと泉温から迷うことなく「大仙湯」がいい(実際にみんなこの浴槽に集る)。
浴槽の温度は長湯に向いており、実際、30分から60分は浸かっていろという。
退屈しのぎ用に防水の文庫本が脱衣場に置いてあるが、
私はiPadminiをジップロックに入れて電子書籍を読む。
確かに読書をしていると長湯も退屈しない。 

大仙湯の湯口からとったサンプルを測ると、電気伝導率は1141μS(27.6℃)と、それなりに濃い。
pHも8.2あり、アルカリ泉としても味わえる。
一方韮山湯は、電気伝導率が227μS(24.8℃)と低い(pHは同じ)。
アルカリ単純泉なので温泉というには薄いのだ。
やはり大仙湯に限る。
ちなみにこれら温泉の他に浴室には「主浴槽」という40℃の浴槽もあるが、電気伝導率は韮山湯よりさらに低く宿の水道水と同じだったので、たぶん白湯だろう。

そもそもこの宿にしたのは、中伊豆(伊豆長岡温泉など)は温泉といっても薄いアルカリ単純泉が多く、 ありがたみに欠けていたから。

宿のロビーはシックなウッディで、湯治湯なのに伊豆ブランドに恥じない雰囲気。
書架には井上靖の本が並んでいる。
無線LANが使えるソファに身を沈めて私はこうしてパソコンを打つ。