史上最大級の台風がいよいよ日本本土に近づいてきた。
東海地方への上陸を伺う12日(土)15時の予想では、中心気圧940hPa、最大瞬間風速60m/sとなっている。
まず風速は、平均風速ではなく、最大瞬間風速の値を判断規準にする。
風害は、大雨と違って、一瞬の風で決まるから。
風速60m/sは時速に直すと216km。
高速道路の車どころではない、新幹線レベルの速度だ。
風速70m/sで人が空中に吹き飛ばされるというから、竜巻が来ると思って外出はしない方がいい。
実際には、風速は地形などの影響を受ける。
まず、海沿いは文字通り吹きさらしになるので一番危険。
しかも高波にも襲われる。
そうなったら逃げ場がなくなるので、海沿いの家は、早めに避難した方がよい。
一方都市部、とりわけ高層ビルが建ち並ぶ東京などは、多様な構造物が風を遮り、摩擦によって運動エネルギーが分散するため、風速は弱まる(ただし局所的にビル風は強まる。また湾岸エリアは吹きさらし)。
ただし、看板など飛ばされる器物が多いので、それらによる二次被害は起こりやすい。
だからまずはこれらが飛ばされないように固定すること。
あと足早に通過する台風固有の現象として、風向が刻々変化する。
東→北→西→南と変化するので、全方位的な防風対策が必要となる。
もちろん、電線・電柱の破損に備えた停電対策は万全に。