分杭峠の”ゼロ磁場”は、口コミで自然に広まったのではなく、当時の長谷村(今は伊那市に編入)の観光戦略として広まった。
こういう「パワースポット」の売り出し方は、客観的事実に反する点で問題あるが、観光戦略としてはその斬新さを評価したい(疑似科学的な表現をやめて、「気のスポット」とするなら私は文句言わない)。
実際、ここのパワーを体験するために、全国から人がやって来ているのには驚いた(駐車場には関東・中京はもとより、「新潟」「奈良」「鳥取」ナンバーも)。
遠方からの客は日帰りは無理だから、それだけで一人当り宿泊代1万円は地元に落す。
峠の渋滞を避けるために駐車禁止とし、シャトルバスで送迎すれば、自然を破壊して広い駐車場や客の収容施設を造る必要もなく、排気ガスで木を枯らすこともなく、来客全員からシャトルバスの往復運賃をかせげる。
客は、自然の気を浴びにくるのだから、人工施設は求められず最小限ですみ、客の安全確保のための最低限の設備以外に、コストはかからない。
土産には、無限に汲み取れる水を「秘水」として売ればいい。これもコスパ最高。
客の方も、この地を聖地としてありがたがり、気の場で黙って坐るのが目的なのでマナーがいい。
つまり客層が自然と選ばれ、招かねざる者は来ない。
宿も、瞑想室など客がありがたがる設備(何もない空間)をたいして費用をかえず増設し、
無理して大深度の温泉を掘らずに、水道水に峠の”気”の入った石やトルマリンなど他の効きそうな鉱石を浸すことで、浴槽内で”鉱泉”にしてしまえばいいわけだ。これもいい手だ。
料理につかう水や飲むお茶もすべて、”気”の入った石を通していることをアピールすることで、この地固有の”ありがたみ”という価値が付加される。
かように客はこの地で”パワー”をふんだんに浴びれるので、もう完全にプラシーボ効果にハマる。
そうなれば、連泊し、リピートし、自ら”効能”を口コミで広報してくれる。
設備やサービスのコストはかからず、自然は破壊されるどころか、むしろ丁寧に保護される。
なので、観光資源は無傷のまま枯渇しない。
これからの観光は、このような自然の(実在するかどうかわからないのだから枯渇しない)”パワー”を売りにすれば、最高度のコストパフォーマンスを得られる。
巨大な人工的テーマーパークを莫大な費用をかけて建築し維持する方法がある一方、このような今ある自然に見えない(低コストの)価値を付加して、何も加えずそのまま味わってもらうだけの方法もある。
元来自然が好きな私は後者を応援する。
ゼロ磁場や気のパワーは実在しなくても、山や沢、木々のダイナミックで繊細な息吹に感度を高めて正対する行為は、それ自体で価値があると思うから。
それこそが自然からの”真のパワー”だと、いつか気づけばいい。
この観光戦略(ビジネスモデル)を”分杭モデル”と名づけたい。
ただ、私のような計測オタクが、望まぬ情報をまき散らすのは防げないが。
今日、諏訪のROKO華乃井ホテルから帰ってきた旅人です(笑)以前から時々覗かせていただいています。
実はホテルに分杭峠のゼロ磁場から岩を市から借り受け上諏訪温泉のお湯を磨いたと触れ込みの浴槽があったんです。
ちょうど昨日から体調が悪く辛かったので帰る寸前にほんの1分ほど入りにいきました(その浴槽は1つだけで昨日は入れなかったので入れ替えになった朝入ってきました)
横には4つぐらい小さな岩があって自由に触れました
これが分杭峠の岩か〜となでなでしたり。
すると、お湯を上がってびっくり。不調が消えてゆく!
まさに進行形で!これは母も体験させなきゃともう一度誘って急いで1分入浴と岩なでなでを一緒にしました。
この台風の最中、体調が一気に絶好調に好転した事が本当に不思議で、分杭峠で検索したら、時々拝見させて頂いていた先生のブログを見つけたしだいです。
機会がありましたらホテルの温泉に入ってみて下さい。本当に普通の大浴場でしたがびっくりした出来事でした。偶然かもしれないですが、いつもの不調なのでそれが何かをきっかけに好転する事はほぼなくて(正確には鍼灸だけはききます) 刺激になった事は確かですね。 あそこにあった岩が気になります!(笑)
私にとっては、諏訪の地こそがパワースポットだと思います。先ず諏訪大社があるし。それだけでなく、分杭峠は中央構造線の上ですが、諏訪はその中央構造線の起点でありしかもフォッサマグナと交差する日本のヘソにあたり、地のパワーは日本最大級です。なのでそこから湧き出る温泉も特別だと思います。もちろん分杭峠の石のパワーもあるかもしれません。それを確認するには、やはり分杭峠に訪れるしかありません。