今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

今どきの確定申告

2019年03月07日 | 生活

本日、勤務先の大学の今年度最後の入試判定会議を終え
(うれしいことに受験生がどっと増えた)、
その後、自分の確定申告を済ませた
(税務署は遠いので近所の区役所に区民税申告書とともに提出)。

確定申告は、かつて定収入がなく仕事先を複数かけもちしていた頃からやっていて
(還付が楽しみだった)、
定収入を得てからも、他の収入源があるので、個人事業主として確定申告を続けている
(他の収入も増えたのでもっぱら納税するようになった)。
個人事業主になれば、他の収入源から必要経費を差し引くことができる。

個人事業主でなくても(=他に収入がないサラリーマンでも)、
医療費などが10万円を超えれば控除の対象となる。
私の場合、自分と扶養家族である母の医療費を足すと毎年控除となる。
定期的に通院したり、ドラッグストアで医薬品を購入したり、
臨時の検査を受けたりしたなら、 そしてそういう扶養家族がいるなら、
塵も積もれば山となって控除額に達すると思う(領収書を取っておいて、すべて提出する)。
あと、私は定期的な寄付をしているので、それも控除される。
他に生命保険料も4万円以上なら控除対象になる(給料から天引きされる社会保険料は別枠)。

昔は、これらの計算を自分(Excel)でしたものだが、
今では国税庁のサイトで、収入と控除対象項目の金額を入力するだけで、
最後の納税額(赤字の場合は還付額)まで自動的に計算してくれ、
それをプリントアウトして提出すればいいのだから、とっても楽。
計算違いの心配がないのがいい。 
以前は、確定申告が3月の大プレッシャーだった。

実は、e-Taxというネットで申告できるもっと簡単な方法があるのだが(国税庁をそれを推奨)、
それ専用の機器を買わなくてはならないので、納税のために出費などしたくない私は、
ネットで作成したものに添付証書(膨大な医療費の領収書を含む)を揃えて書類で提出し続けている。 

初心者でまったくわからない場合は、税務署に行けば、
税理士(税務署の職員ではない!)による無料相談を受ければよい。
私も個人事業主になった時に、無料相談での税理士の指導に従って必要経費を出しているし、
減価償却の計算法も教わった。
それ以来、税理士無しで毎年自分で申告できている、

ようするに、確定申告は最も合法的な節税法なのだ。

ただし、事業収入が多く、源泉徴収額が少ないと、納税することになるのだが、
逆にこの場合正直に納税しないと、不法行為になってしまうから注意。

曲がりなりにも”個人事業主”を名乗るなら、還付を期待する貧乏レベルに留まるのではなく、 
納税するくらい稼ぐ(経済活動で国に貢献する)のを目指すべきである。 
実はここ数年の私は、事業収入が激減してしまっているが… 


宗教の”左右どちらが上か”問題

2019年03月05日 | 作法

日常での所作は動作しやすい”利き手”を優先すればいいが、
宗教儀礼では左右の手の価値が固定され、両者が序列化される傾向にある。
通常、右利きの人間が作った宗教儀礼は、迷わず右手が優先されるだろう(キリスト教、イスラム教しかり)。

その極端な例がインドで、左手は(排便の時に用いられるため)不浄の手とされる。
なのでインド発の仏教も迷うことなく右手が格上となる。
たとえば大乗仏教でヒンズー教の影響も強い真言密教では、手を組む印の時、
左手を下、右手を上にするが、その理由はあちこちの真言寺院での説明によれば、
左は不浄あるいは右(仏)より格下側(人)とされるためだ。

ところが同じ大乗仏教でも、天台の坐法は、『天台小止観』によれば、手も脚も左が上になる。

このように、左が右より上とする、右利きが圧倒的な人類では実に例外的な”左尊”思想が存在する。
古代中国(仏教より古い)の陰陽思想(本来は陰陽対等であった)が前漢時代に”陽尊・陰卑”(陽>陰)に序列化された結果である(左=陽、右=陰だから陽>陰→左>右)※。
※そもそもの左=陽、右=陰に配属された理由は『淮南子』に載っている。 

仏教は、すでに左尊思想がデフォになっていた後漢時代の中国に伝わり、
そこでしばらく練られるうちに(たとえば天台教学のように)
インドの左不浄観から左尊思想への置き換りが部分的に発生したわけである
(その後、密教を中国に伝えたのはインド僧)。

そして左尊思想はそのまま日本の神道にも入り込んでいる。
神社での諸作法も左側が格上とされ、柏手でも左手をやや上にずらすとされる。
教典のない神道にはその根拠を探れないが、教典の代わりとなっている『古事記』『日本書紀』にはもう陽尊陰卑的な陰陽思想が入り込んでいる
(イザナギ=男=陽=生、イザナミ=女=陰=死の例。ただ陰陽論的にはアマテラス=太陽=陽=男、ツクヨミ=月=陰=女となるはずだが、太陽神=女性は、土偶に見られるように、より古代の日本的メンタリティによるものかもしれない)。
ちなみに陽尊陰卑はその後も日本に深く浸透し、江戸時代に固まった儒教的男尊女卑思想(その典型が『女大学』)の論拠になってる(そもそも前漢の陰陽序列化は儒教的国家支配の論拠のため)。

『易経』や『黄帝内経』の、対立しながら循環和合するダイナミックな陰陽観☯に準拠したい私は、
前漢以降の硬直した陰陽序列化は陰陽論の本来性からの逸脱に映るので採用したくない。
かといって左利きの一人としてインド的左不浄観も受け入れ難い。
結果、左右(陰陽)対等◑を我が旨とする。

この点で、私は既存の仏教に対しても神道に対しても作法的に抵抗せざるをえない。
たとえば、私が拍手・合掌するときは左右の手をずらすことなくきちんと合せる。
それが陰陽和合を示す理想の形であるからだ。
左尊思想に触れる前の『魏志倭人伝』の頃の日本人の拍手もその形であったろう。
坐禅の時は脚を左右交互に組み替え、手の組み(定印)は、左上(天台)でも右上(真言)でも任意とし、左右どちらかに偏る習慣をつけないようにする※。 

※:私が準拠する小笠原流礼法では、利き手に関係なく体の右側に対しては右手を使い、左側には左手を使う。それが合理的だからだ。

陰陽対等・和合(バランス)の価値観に準拠することで、人体の左右対称性(バランス)を尊重する。
この立場こそが、仏教や神道、あるいは儒教・道教より遥かに先立つ三千年来の最も普遍的で健康的な本来の陰陽思想である。
当然、男女も平等。
ちなみに、儒教は陽尊に傾き、道教は陰尊に傾いている。
つまり儒教と道教の両用こそ、高次にバランスのとれた中国思想といえる。 


アマゾンで身に覚えがない注文が発生

2019年03月04日 | 失敗・災難

今朝起きて早速メールチェックしたら、アマゾンから注文確認のメールが入っていた。
昨晩は何も注文していないので、不審に思ってメールを開けると、

「終電ちゃん(2)」とかいうKindle本を購入したことになっている。

この本(コミックス)なんて知らないし、Kindleアプリも開いていない。 

すなわち身に覚えがない。

早速、パソコンでアマゾンを開くと、確かに注文履歴にその商品が入っている。
だがKindle本に対しては「返品」ボタンがない。 
サイト内をあちこち探すが、 Kindle本の返品処理の画面はなかった。
アマゾンに直接問合せするしかないと思ったが、それがメニューに見当たらない。

そこで「アマゾン 問合せ」とググって、問合せのページに行き、
注文後の商品について」を選ぶと、当該のKindle本が出て来たのでそれを選んだ。
Kindle本は購入後一週間以内なら返品できるようだ。 

問合せ手段として「電話」を選択し、自分の番号を入れると、すぐに電話がかかってきた。
英語でのアナウンスの後、日本語でのアナウンスとなり、
日本語のオペレーター(ただし日本人ではない)が応対した。

返金処理はスムースに終り、他に何かないかと聞かれたので、
今回は身に覚えの無い注文でそれが理解できないというと、
Kindleアプリではワンクリックで注文ができてしまう操作があると言ってきたが、
それは重々知っているし、そもそもこの商品画面を見ていないどころか
(閲覧履歴に登場しない)、Kindleアプリ自体を昨日は開いていないので、
「アカウントが乗取られた」可能性を伝えた(私に無駄金を払わせるいたずら?)。

もちろん確定はしていないので、また発生したらその処理をしてもらうことにした。
とにかく、初めての出来事だったが、迅速に対応してもらえた。

ちなみに「終電ちゃん」って各地の終電がテーマになっているらしい。
どうせ読むなら1巻からでしょ。