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桜庭一樹~物語る少女と野獣 桜庭一樹
作家・桜庭一樹の短編小説、インタビュー、対談、これまでの作品解説、直木賞受賞前後のドキュメンタリー、お薦め本108冊などが収められたムック(?)。短編小説の方は「こういう短編も書いているんだ」という感想くらいしかなく、やはり桜庭は長編作家なのだなぁと思う。また、いつものことだが、彼女の場合インタビューや対談が非常に面白い。切れ味の鋭い表現の連続、アドリブでこれだけ面白くて的確なニュアンスを伝える言葉を発しているというところに、常人と全く違うレベルの感性というものを感じる。それから、直木賞授賞式のスピーチが全文掲載されているが、これが、これだけでこの本を読んで良かったと思えるほどに素晴らしい。小説を書くという営みについてこれほど明確に語られた言葉を私は知らない。「生涯に1度しかないスピーチ」と本人も言うように、本当に素晴らしい内容だ。「小説とは誰もが気づいていることを指さしてそれに名前をつけることだ」という言葉と、そう言わしめる謙虚かつ冷静に自分を見つめる眼には心底しびれた。以前彼女の本を読んだ際に、「かなりリスクを背負った書き方をしている」と書いた記憶があるが、この本では自らその点について「(小説を書いていて、あるものを)引き受けているという感覚がある」と述べている。本当にすごい作家だと思う。
ちなみに桜庭一樹推薦の108冊(一部は映画)だが、数えてみたら私の読んだことのある本(映画)が38あった。そのうち本3冊は「桜庭一樹」が別のところで推薦していた本なので重複してあたりまえとして、分母と分子両方から3を引いた35/105=33%が読書傾向等が似ている度合い=読書シンクロ率ということになる。以前ある友人と10年振りに会う約束をした際、「ただ会うのでは面白くない」ということで、「この10年間に読んで面白かった本を10冊ずつ持ち寄ろう」ということになった。読書傾向がかなり似ている友人だったが、持ち寄った10冊には1冊の重複もなかった。本をたくさん読んでいる者同士なのに、ベストセラー本などを除くと、「同じ本を読む」ということは意外に少ないのだ。そう考えると読書シンクロ率33%というのはかなりの高率のように思われる。彼女の小説は彼女の読書体験と密接な関係があると言われている。同じような本を読んでいて、それを自分のものにする力がまるで違うことに気づかされると同時に、ますます桜庭一樹という小説家が気になるようになった。(「桜庭一樹~物語る少女と野獣」桜庭一樹、角川書店)
ちなみに桜庭一樹推薦の108冊(一部は映画)だが、数えてみたら私の読んだことのある本(映画)が38あった。そのうち本3冊は「桜庭一樹」が別のところで推薦していた本なので重複してあたりまえとして、分母と分子両方から3を引いた35/105=33%が読書傾向等が似ている度合い=読書シンクロ率ということになる。以前ある友人と10年振りに会う約束をした際、「ただ会うのでは面白くない」ということで、「この10年間に読んで面白かった本を10冊ずつ持ち寄ろう」ということになった。読書傾向がかなり似ている友人だったが、持ち寄った10冊には1冊の重複もなかった。本をたくさん読んでいる者同士なのに、ベストセラー本などを除くと、「同じ本を読む」ということは意外に少ないのだ。そう考えると読書シンクロ率33%というのはかなりの高率のように思われる。彼女の小説は彼女の読書体験と密接な関係があると言われている。同じような本を読んでいて、それを自分のものにする力がまるで違うことに気づかされると同時に、ますます桜庭一樹という小説家が気になるようになった。(「桜庭一樹~物語る少女と野獣」桜庭一樹、角川書店)
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