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金田正一 奪三振記録

これは、大リーグの奪三振王ノーラン・ライアンの世界記録を称える木製のプレートが埋め込まれたカードなのだが、そのプレートの中に日本の奪三振王・金田正一の名前があり、少し面白いので、コレクティブルでもサインでもないが紹介しておく。右側の木製のプレート部分を読むと、まずノーラン・ライアンの奪三振世界記録5714個が紹介されている。そして、「世界第2位の奪三振記録の保持者は誰か?」とあり、その後に「日本の金田正一選手の4490個である」と書かれている。アメリカでは、あまり日本の記録と大リーグ記録を同列で比較はしないように思われる。例えば、本塁打の世界記録をもつ王選手に対する尊敬の念は、アメリカでも非常に強いらしいが、そうは言っても、王選手の記録とボンズ選手の記録を比較するような話はあまり聞いたことがない。衣笠選手の連続出場記録にいたっては、ほとんど認識すらされていないだろう。これまでにアメリカのコレクティブルを数多くみてきたが、このプレートのように日米の記録を同列に扱ったものは少ない。つい最近のイチローの日米通算3000本安打はアメリカでもそこそこ取り上げられたようで、こうした日本のプロ野球の記録に対する意識の変化はやはりイチローの存在が大きいのだろう。
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風の盆恋歌 高橋治

名古屋に転勤してきて北陸に有名な「風の盆」というお祭りがあることを知った。本書は、どちらかというとそのお祭りのことが知りたくて読んでみたという感じである。結論からいうと「百聞は一見にしかず」の通り、本書を読んでもあまり良く判らなかった。何がどうなっているのか、このお祭りに惹かれる人が多いのは何故か、といった当初の疑問はそのまま残った。舞台を抜きにしてみると、正直言ってこうした古いタイプの作り話にはほとんど感動しなくなってしまったし、「風の盆」への作者の思い入れの深さも、探偵が意味もなく観光名所を巡るご当地ミステリーのようで、何だかしらじらしさを感じた。こちらの動機が不純だったからかもしれな。(「風の盆恋歌」高橋治、新潮文庫)
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