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ジョーカー・ゲーム 柳広司

戦前の日本の諜報機関「D機関」を巡る5つの短編からなる本書だが、ただのスパイ小説でもミステリーでもない。スパイという職業を突き詰めていくとどうなるか、その究極の世界がいろいろなシチュエーションで描かれていて、1つ1つの話が大変面白い。また、D機関を操る「魔王」と呼ばれる結城中佐の悪魔的な活躍のすごさ、戦前のセピア色の世界の叙情、謎解きの面白さ等、いくつもの魅力を存分に楽しめる大傑作だと思う。結城中佐の超人的な暗躍を活躍をまだまだ読みたい、たったの5話ではまだ読み足りない、是非シリーズ化して欲しい。(「ジョーカー・ゲーム」柳広司、角川書店)
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