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キケン 有川浩

某地方都市の工科大学の「機械制御研究部」略して「キケン」、その部員がいろいろな意味での「危険人物」。「図書館戦争」の作者が書いた本であることと、その状況設定だけで、面白い本だということが判るような本だ。実際読んでみると、期待に違わず面白い。しかも、面白い状況設定に頼っただけの話かというとそうではなく、話の半分くらいはごく自然な「学園もの」程度の弾け方で、あとは話の面白さで読ませるという趣向になっている。そのあたりのあまり奇を衒わない普通さが読んでいて安心であり、好感が持てる。久しぶりに気持ちよく笑える読書だった。(「キケン」 有川浩、新潮社)
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