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邪魔(上下) 奥田英朗
読み始めて最初のうちは、全く関係ないような人物が入れ替わりで登場し、話の本筋もどこにあるのかなかなか見えてこないため、少し戸惑ったが、ある小さな事件の勃発をきっかけにそれらが同じ糸で繋がり始め、俄然話が面白くなっていく。著者の作品は何冊か既読だが、ユーモアが前面にでた「インザプール」、今はやりの職業小説、スポーツに関するエッセイ等、どちらかと言えば軽い作品が多い作家だと思っていた。しかし本書は、それらとは全く違う救いのない暗くて重たい作品だ。組織の論理とか、世の中の事なかれ主義に疑問を持ちながらそれに抗うことなく過ごしてきた人が、少しずつそこから足を踏み外し、次第に人生や人格そのものを壊して行ってしまうという、大変怖い作品だ。1つの話の流れのなかで壊れていく、1人の主婦と1人の警官。前者はある意味爽快に壊れていき、後者は壊れていくことさえ気づかぬままに蝕まれていく。その対比も絶妙だ。記述は丹念に壊れていく様を描き、そのたたみかけるような文体がまたその恐ろしさを倍加させている。(「邪魔(上下)」 奥田英朗。、講談社文庫)
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