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ヤノマミ 国分拓

数年前にNHKの番組で、この「ヤノマミ」と呼ばれる部族の取材ドキュメントをやっていたのを覚えている。その番組を見落としていたので気になっていたのだが、本屋さんでこの本を発見したので、読んでみることにした。TVの番組は大変な評判になっていたが、本書を読むとそうしたセンセーショナルなイメージとは違って、地味だが驚くほど骨太の取材記録だということが判る。特にセンセーションを巻き起こした、生まれたばかりの赤ちゃんを精霊の元に返すという話も、文字で読む限りは冷静に受け止められる内容だ。TVの画面で見られなかったことで、イメージできない部分も多いと思われるが、こうして文章で読むほうがしっかり伝わる内容もあるということかもしれない。(「ヤノマミ」 国分拓、新潮文庫)

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