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人生は並盛で 小野寺史宜

今注目の作家の一冊。基本は、牛丼チェーン店を舞台に繰り広げられる人間模様を描いた作品だが、これまでに読んだ著者の作品に比べて、色々な問題を抱えた登場人物が多いのが目に付く。また、話の流れは、第一章は牛丼屋の話だが、第二章は全く関係ない話になり、あれっと思っていると最後の第三章で全てが繋がるというとても巧みな構成になっている。著者の作品のこれまでとは違った面白さを見つけたような気がして、他の作品への期待も高まる一冊だった。(「人生は並盛で」 小野寺史宜、実業之日本社文庫)
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