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黄色い実 吉永南央

ずっと読み続けているシリーズ物だが、今回は今までにないシリアスな内容でびっくりした。これまでの作品は老齢の主人公の目を通して、少しずつ老いていく友人、色々な制約が出てくる自分自身などが描かれていて、読者に「老い」について考えさせるという内容が多かったが、今回はとんでもなく邪悪な人物たちが何人も登場、重たい問題提起に終始する内容だ。今後このシリーズがどのような方向に向かうのか興味深い。(「黄色い実」 吉永南央、文春文庫)
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