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きみの正義は 水生大海

「社労士のヒナコ」シリーズの第2作目。前作同様、社会保険労務士のお仕事小説だが、最終話などはミステリー要素の強い内容に進化してきている感じだ。本書でも、労働時間短縮、従業員の配置転換、バイトテロ、介護離職など労務管理の現場で起きる様々な問題に対して企業と一緒になって解決策を探る主人公の活躍が描かれていて、読み進めながらその辺りの知識が身につくのが嬉しい。ネットの普及、高齢社会の深刻化、正規雇用人員の減少といった社会の変化を背景に法律や制度が様々に変化していくなかでの企業の対応のあり方も変化して行かざるを得ない現状、それに対応できない高齢者優先の社会など、色々な問題が頭をよぎった。(「きみの正義は」 水生大海、文春文庫)
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