書評、その他
Future Watch 書評、その他
緑の窓口 下村敦史
先日「闇に香る嘘」を読んで面白かったので、その本のカバーに「近日発売」と書いてあったその作者の新刊である本書を読んでみることにした。「樹木医」という職業の主人公の女性が、その知識を生かして、樹木に関するご近所トラブルを解決するというお仕事コージーミステリー。「樹木医」という職業があること自体を知らなかったので、ネットで調べてみると、確かにそういう民間資格があるらしい。ほとんど知らない世界の話なので、こういう知識を生かした仕事があるんだということだけで結構面白かった。著者が続編を書くつもりがあるのかどうかは読んでいて微妙な感じ。この本の売れ行き次第で続編が書かれるかどうかが決まるのかもしれないが、個人的にはもう1,2冊は読んでみたい気がする。(「緑の窓口」 下村敦史、講談社)
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迷走女刑事 鳥飼否宇
シリーズ第2作目で、少し長めの短編が3つ収録されている。主人公が事件の真相に何処まで迫るか学会話によってバラバラというところは前作と同じだが、夫々の短編が第1作目よりも少し長いこともあり、ミステリーとしての重厚さは前作以上、事件解決までの道のりも長編並に複雑だ。主人公以外のもう一人「忍者の子孫」という新しいキャラも登場し、ますます好調という感じだ。このシリーズにはまだまだ期待出来ることがはっきり分かった。(「迷走女刑事」 鳥飼否宇、角川文庫)
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