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京都の壁 養老孟司

最近流行りの「京都本」。二番煎じのようなこのテーマを著者がどの様に語るのか興味があったが、読んでみるとかなり普通の内容だったのでむしろ驚いた。京都の特徴とされる閉鎖性や態度の曖昧さなどは、日本人の特性そのものだというくだりに著者の独自性は感じられない。テーマによっては独自性を発揮できないものもあるのだろう。ただ、都市における城壁と心の壁を対比させたところはなるほどと思ったし、また、コンピューターの二進法と遺伝情報を伝える4つの塩基の話も著者ならではの感じで面白かった。こうした部分が少しあるだけで読んで良かったと思うことができるのが著者の本の良いところだろう。(「京都の壁」 養老孟司、PHP研究所)

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