玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

桜の樹の下

2015-04-08 19:31:22 | 時事

今日は季節外れの冷たい雨、とうとう今年の桜は終わった。

最近、安倍首相の懐刀と言われる菅官房長官は、懐から飛び出して沖縄県知事に会ったが、「粛々と進める」との表現は上から目線と批判されて、「謙虚に反省したい」と述べた。「粛々と進める」とは「時間が掛かろうが、着々と進める」とのニュアンスがあるし、「謙虚に反省したい」とは、謙虚じゃない反省があるのか、と聞き返したくなる。

当の安倍首相は、祖父岸信介首相が果たせなかった憲法改正を、「我が軍」とか、「人身売買」とか、「日教組」とか宣って、なんとか国民の改憲アレルギーを中和して、自分の代で祖父の夢を実現しようとしている。祖父譲りのあざとさ、狡猾さが垣間見える。

一方、天皇は、昭和天皇が責任を取らなかった戦争の犠牲者の慰霊のために、戦後七十年経っても、なお老いた身体を引きずってパラオへと向かう。天皇の曲がった腰を見ると、なぜだか、自分の代で責任を果たし、後代に引きずらないという一途な意思が窺われ、痛々しくも悲しい気持ちになってしまう。

「桜の樹の下には屍体が埋まっている」と云う。最近、この言葉は梶井基次郎が謂ったと知った。

ヨコハマみなとみらい

大和市の千本桜

 

コメント (1)
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