確かに現憲法はマッカーサー元帥とGHQよって、この国を二度と戦争させないためにつくられた九条憲法である。
戦争放棄の九条を担保するために、第一条で天皇を政治利用させないために「象徴」にしているのである。
そして、更に国民主権によって天皇の象徴性を守ろうとしている。
その国民の自由を支えるために基本的人権条項があるという、多重担保構造になっている。
自民党草案は、それらの連環の紐を「天皇の元首化」で断ち切り、基本的人権の九十七条を敢えてすっぽりと抜いていると考えることもできる。
そこまでして、九条を潰したいのならば、大日本国憲法に戻ればいい。
第1条 大日本帝国は万世一系の天皇之を統治す
第4条 天皇は国家の元首にして統治権を総攬し、… となっている。
もうこうなると、自民党自体が潰れてもらうか、かつての国民政党の護憲派の宏池会や経世会に抬頭してもらうしかない。