玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

昭和は遠い

2022-12-30 14:22:01 | あれこれ

先日ネットでの対談を見ていたら、若い人だが、今年を振り返り、アベ襲撃事件を2・26事件に擬えていた。

しかし、2・26事件はこの国の近現代史は認めていないが、実質はクーデター、以後、事実上の軍部政治となり、東條軍人政権となって日米戦争となる。

例えるならば、アベ事件は犬養毅首相が白昼官邸で暗殺された5・15事件の方だと思う。または、団琢磨や井上準之助が犠牲になった血盟団事件にも似ている。

どちらにせよ、その後のテロへの連鎖が恐い。その意味で宮台氏襲撃事件が関係がないことを願う。

その頃は満州事変が起きた騒然とした時期だった。この圀は血盟団事件や5・15事件から、すっかり思想界が鳴りを潜め、政治家も委縮してやがて大政翼賛会へと進んでいった。

そのネット対談では、石原慎太郎は葉山の金持ちの坊ちゃんとも言っていた。石原の父親は当時の軍関係の企業である山下汽船に勤めていて、逗子の海軍住宅の一角に住み、やっと小さなヨットを買えることができた少し上級の家庭という捉えだったはずだが、・・・。

どうもポリタスで話していた二人は平成生まれなのか、昭和のことはあまり勉強していないようだ。所詮、言葉が浮いて適当な知識が横溢するのがネット空間なのかもしれない。

ネットは単なる軽いお話と割り切ればよいのだろうが、ともかく昭和は遠くなったようだ。

常盤合歓:熱帯、亜熱帯で広く植栽、多年性。開花は夏。

珍しい花だと思った。今年の夏、日大の校舎裏で見つけた。

 

 

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政治のリトマス試験紙

2022-12-29 15:24:51 | 時事

杉田某氏を「議員辞職させるべし」というネットやコメンテーターはリベラル極端者だ。

何故なら、安倍氏が推したから自民党の比例上位になって議員と成れた。推す者が居なくなった彼女がどうなるかで、自民党自体の右傾化の度合いが明確化する。

かつても、今も、戦争極端主義者は居る。しかも無名で隠れて彼女を支持する人々が確かに存在するのも事実である。

かつて、この圀を破局へ導いた戦争を先導した庶民の中に在郷軍人たちの顔を見る。

今、杉田某氏を支持する者として自衛隊出身者の田母神氏が名乗りを上げた。段々、彼女の岩盤支持層の顔が見えてくることは、国内の右傾極端者の顔をリトマス紙で焙りだすのに似ている。その意味で彼女の役割も一応あったのだ。

問題は、大方の人々が眉を曇らせる人事を、キシダが自らやったことだ。此処にこそ、彼が国民の心情が分からないボンクラだというのが、リトマス紙が示している。

彼は自民党の派閥力学に徹した人事に自信があるのだろうが、それが今回の派閥バーゲン・セール閣僚の相次ぐ不祥事と醜聞につながったのではないのか。

キシダは自民党という老舗大企業の人事部長程度の人材だったのではないか。残念だが、そんな感じだ。

政治は国民の心情を知るのが「いろは」だと思う。

横浜橋商店街のそば屋です。ちなみに、この店は前首相の御贔屓の店ではありません。

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この頃空気が薄い

2022-12-28 13:52:37 | 政治

キシダがアベ・スガよりもひどい、原発を無断再開し、防衛費2倍で且つ増税した、という批判しかしないマスコミやリベラルは信用しない。

多分、アベ・スガでも同じことをやっただろう。もっと悪く、国債を使うだろう。首相の人物や個性の差ではなく、この圀の政治の根本がおかしいことに言及するべきだ。

まず原発は、廃棄物の適正処理、安全処理ができない以上廃止すべきである。これは本論だが、「近代」が電気生活である以上、他の電気の生産も必ず生態系や自然を壊すことになる。何故、この圀は一番危険な原発を選ぶという議論を、政府は国民に投げないで自分たちで又は関係業界で決める。そこが問題なのである。

次に防衛費2倍はアメリカの抑圧が底流にあることをマスコミは国民に知らせるべきで、そこが問題なのである。そして増税はアベノミクスの失敗や結果の総括を国民に知らせていない、そこが問題なのである。

結局、この国の政府は主権者たる国民に問題の解決の方策を聞かないで、政治家や業界の狭い世界の都合で、国民不在で決めようとする。そこに全ての問題がある。主権者の意味も解らず、自らは議員という支配者だと勘違いしている。

日本国憲法には国民の主権条項はない。前文にあるだけである。その前文をあえて「みっともない」と云い放ったのがアベである。憲法第31条により、国民は法の手続きなく生命や自由を奪われない。だが、何度も「我が国は法治国家ですから!」と勿体つけて云った官房長官がスガである。

二人とも現憲法の根幹を否定している。なのに現憲法下の国家の最高権力者でもあった。要するに悪意の反知性者なのだ。

これからキシダがなんと言い出すか?何も言わないなら、それだけのヒト。彼は自民党諸派閥の傀儡ロボットだ。まさか「聞こえない力」ではあるまい。とにかく、この頃は空気が薄い。

パチンコ屋の看板

 

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3ジジ放談は何処へ

2022-12-27 12:19:07 | あれこれ

「永田町フーウン録」から「3ジジ放談」(デモクラシー・タイムス)まで、ずっと早野透さんを見てきたが、あの名著『田中角栄』(中公新書)を書いた朝日の政治記者というイメージが重なることは無かった。

しかし、あのお惚けが日常から静かに消えて行ったのはかなり淋しい。

老害を恐れぬ佐高信の本は随分読んだが、あまり記憶に残らない毒舌だ。だから彼は長生きしているのかもしれない。

平野貞夫の本は、最近二冊目を読んでいる。昭和、特に戦後政治を生きてきた証人でもある彼の言葉は、たまに嘘や見栄もあるが、刮目させられることが多い。

あの早野さんの穴を埋めるのはだれなのか?それとも、3ジジが消えてしまうのか見守っていきたい。

 

 

 

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案外に公平で平等

2022-12-26 13:24:19 | 日記

今年が終わろうとしている。コロナ禍の所為か、2022年も落ち着いた時間の過ごし方ができなかった。いつも見えないウイルスを恐れ乍ら、「老い」という晩年を生きている。これが最晩年になるのか、分からない。

かつて「戦争を知らない世代」として、先人たちに申し訳ないと舌を出していたこともあった。

若い時、大学のキャンパスでは杖を持った教授が何人かゐた。それを異様なもの、又はその意味を感じなかった。たぶん戦争で傷ついた年齢層だという想像すら欠けていた。

社会に出れば、飲み会ではあたり前に軍歌が歌われていた。テレビや映画で軍歌の一つや二つ覚えているので一緒に歌った。その時間を早くやり過ごし、自分の自由な時間に戻ることだけを考えていた。

そんな程度のフワフワした生き方でも老人と云われる年齢となって、ふと気が付くと、かつて何度も母から聞いた関東大震災がつい少し前にも起きた。大津波さえ起きた。

明らかな侵略戦争がヨーロッパで起きた。かつてのコレラのように、新型コロナが世界的なパンデミックになり、いまも継続している。

結局、戦争を知らない世代は、今までの「お得感」を徐々に失っていくことになる。

私も一丁前に昔の父や母と同じように老いの苦労や疲労を感じるようになった。

その意味では人間の生き方は案外に公平で平等なものだと、感じ始めている。

ツタバウンラン

大正時代に日本渡来した多年草。花言葉:保護、ジンクス破り

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