近頃、よく眠る。8時間は寝ているような、「春眠暁を覚えず」ならいいが、此の儘睡眠時間がどんどん長くなって、やがて24時間眠るようになるのかとも思ったりしている。
定年退職後、忙しさにかまけて、思想系の本を全く読んでいないことに気が付いた。そこでブック・オフで次の本を買って来て、当代の若い作家のことを調べてみた。
案内本としては優れていて、当時の2008年から現在まで、言論界に活躍している人が多い。
この若い学者たちの中で、まず使う言語そのものが解らなかったのが東浩紀、彼の他の本も分からない。いかにも偏差値の高さを見せる言葉の使い方は三浦瑠璃の論文になっていない作文に似ている。現在は両者が仲が良いというのも頷ける。
他の本を読むうちに信用できなくなったのが萱野稔人。この人はテレビにはよく出るが、肩書は一時期「哲学者」だった。ふと「哲学」と簡易に使うことに違和感を感じたが、NHKの歴史番組によく出るが、かなり上昇志向が強そうである。この二人は今は敬遠している。
現在読んでいるのが、白井聡と中島岳志である。とくに白井聡の『永続敗戦論』には、この國は今も敗戦状況にあるという指摘には共感している。
この二人の本や論考は西欧的な政治思想に基礎を置く言葉で書かれている。
コロナ禍の中、白井の『国体論』を読んでいたが、かなり格闘してしまった。どうも全体像が分からず、こちらの方が呆けたのか、それとも白井との年代的な差異なのか、単に意見の相違なのか、現段階で決めかねている。
今後『国体論』について少し書くことにした。