誰もがそうありたいと思う。ことさら言わないが、心中深くそう思っているけど、良い方法がないからみんな押し黙っている。誰もが表面きって反論をしない絶対優位な立場でもある。「総理が判断すれば、明日からでもゼロにして、後はみんなで考えればいい」と昔の首相は言った。 何だろう、この無責任さ!よくもこんな人が5年間も政権の座にあったものだと感心してしまう。最終処分場が一番大きな問題であるが、明日から原発ゼロにするというのならば、原子力発電所のある自治体はどうするの?その自治体の財政や雇用はどうするの?そんなことをもっと議論しなきゃいけないんじゃないの。それが政治家の仕事でしょ。
どうも原発ゼロという政策論は、他の意見を圧倒的な力で封じ込めてしまう全体主義的な雰囲気を持ってると思う。彼は、原発ゼロという絶対的正義を振りかざして、これから、何を国民に求めているのだろうか。彼の言っていることは、簡単に言えば「総理であれば何でもできる!」という民主制の基本である権力の均衡を無視した強力な首長権力論なんだよね。
振り返れば、彼は在任期間は長いが、立派なことを残さなかったのかもしれない。彼のねらいは、素晴らしい指導者であったという国民の記憶を求めているのだろうか。それとも自らの鎮魂を持て余しているのか。まあ、そろそろ静かに寝てほしいものだが。