セリ鍋

2017-01-16 23:04:00 | その他旅行き
宮城旅行一日目は宮城蔵王の樹氷見学。
どうせ寒いんだから寒い時にしか見れないものを見てやろうと訪問先に選んだ。
冬山登山ではなく、すみかわスノーパークの樹氷見学ツアーで行く。
北海道に行った時に初めて使用した見学ツアー。
今回もお世話になった。
雪上車で日に3回ツアー出発している。
真ん中の13:30出発のに混ざった。

<すみかわスノーパークへ>


樹氷なんて山の奥のそのまた山奥でしか見れない。
この日は樹氷を見に行くだけで一日が終わる。
乗り換えと現地で少し歩いたくらいで、あとはずっと乗り物に乗っての移動ばかり。
東北新幹線で仙台へ、高速バスで遠刈田温泉へ、シャトルバスですみかわスノーパークへ、雪上車で山上へ往復、シャトルバスで遠刈田温泉へ。
てな具合で。
食べてばかりなのに歩かないと。

<スノーパーク到着>


仙台から遠刈田温泉まで雪はなく、山影の草地に薄っすら残るのを見たくらい。
実はこの樹氷見学ツアー、12月から募集されてたのだが暖冬のせいで樹氷が育たず、ほとんどの日がツアー中止となっていた。
見に行けるのかヤキモキしていたが、年末からようやく積雪するようになったのだ。
スノーパークへの上り道に入ってようやくまとまった雪が見えるようになった。

<レストハウス前>


すみかわスノーパークはスノーボーダーがほとんどで、スキーヤーは数えるほどしかいなかった。
スキー場なんていつ以来だろう。
お昼はレストランでラーメンを食べた。
スキー場での食事といえばカレーだが、あいにく売り切れ。
食後は出発時刻まで写真撮影して過ごした。

<雪上車>


雪上車は2クラスあって、エコノミーな方に乗った。
縦方向に2列向かい合わせのロングシートが2セット、だから4列座席が並ぶ。
これに膝付き合わせて片道50分乗らないと樹氷原に行けない。
窓外を見ようにも背後に窓があると振り返るのもままならず。

<つらら>


お高い方のグランクラスは前を向いて一人一座席、快適らしい。
窮屈な道行きで気を紛らしてくれるのは同乗するガイドさんの口上。
50分間退屈しないよう樹氷のこと、スキー場のこと、宮城のこと、などなどお話ししてくれる。

<車外温度計>


ようやく樹氷原に到着。
気温はマイナス4℃。
スキー場では青空が見えたが、山上はガスが覆い、近くの樹氷しか見えなかった。
そこで見晴らし良い日は一週間で一度くらいだそう。
その樹氷も木の形がまだ分かり、別名アイスモンスターと言うには程遠かった。
まあ、仕方ない。
この週末は大雪だったから、きっと成長したゴツい奴が出来てることだろう。

<これくらい>


それでも成長過程のエビの尻尾をこの目で観察することができた。
雪の層は雪の吹き付ける風上に向けて育っていくそうで、その形状がエビの尻尾に似ている。
結構な寒さで、見学を終えて雪上車に戻ると髪の毛に呼気やなんかの水蒸気が付着して凍りつき真っ白になっている人が沢山いて、珍しがる声が上がっていた。

<エビの尻尾>


帰りの50分は行きにも増して見るものなく、それでも雪上車の不規則で大きな振動が眠気を誘い、眠ってしまえばあっという間だ。
夕刻のスキー場に帰ってきた。
すみかわスノーパークにはナイター設備は無いので、レストハウスはもう人が少なく閉店前の寂しさが漂っていた。

<ゆうやけ前>


シャトルバスで麓に降り、その日は贅沢にも遠刈田温泉の料理旅館に泊まった。
蔵王の食材を使った会席料理を、ワインに日本酒、合いそうな酒種に取っ替え引っ換えいただいた。
もう大満足である。
みんな美味しかったが、中でも記憶に残るのがセリ鍋。
セリの葉っぱを茶色い根付きで、鴨肉で取った出汁でいただくのだ。
葉っぱはほんのりと甘く、意外にもこの根っこが更に甘い。
鴨の脂とセリの青さがマッチして旨いのなんの。
分厚く柔らかい鴨肉も入ってる。
柔らかい鴨肉って食べた記憶が無い。
シメはこの出汁にご飯と溶き卵を入れて作った雑炊。
これに塩のほどよく効いた野沢菜を合わせて食べると、シメてるのにまたまた熱燗を飲みたくなる逸品なのであった。