あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな
歌意: 私のことをかわいそうだと言ってくれそうな人は思い浮かばず、きっと私はむなしく死んでいくにちがいないのだなあ。
作者: 謙徳公(けんとくこう) 924~972
藤原伊尹(ふじわらのこれまさ) 和歌所の別当として梨壺の五人を主宰。
謙徳公は諡号・しごう(おくりな)
『拾遺集』の詞書に、「もの言ひはべりける女の、後につれなくはべりて、さらに逢はずはべりければ」とある。
言い寄っていた相手の女が、しばらくして冷たくなり、逢ってもくれなくなったので詠んだ、というのである。
せめて、かわいそうだという憐憫の情だけでもかけてほしいと思うけれども、それも叶わず、自分はひとり恋いこがれて、むなしく死んでしまうのだろう、と悲嘆している。
失恋の痛手に身も心も弱り果てた男の、複雑に揺れ動く心のありようを的確にとらえている。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
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昨日は9位 昨日は52位 でした
ありがとうございます
毎日寒い日が続いています。今朝はかなり冷え込みました。
風邪を引かないよう注意ですね。
今日は母の脳外科病院通院に同行です。寒いから気をつけて行ってきます。