玉川上水に親しむ会 第229回例会
江戸時代の偉大な土木遺産である玉川上水43kmの再探索、今年4月から始まりました。(7月はバス旅行・8月は休み・9月は総会)
原水が流れる上流部、再生水が流れる中流部と歩いてきて、ついに暗渠となる下流部になりました。
拡大する東京の水を支えるため、利根川・荒川からも取水することになり、昭和40年に東村山浄水場が創設されました。
明治32年より稼動してきた淀橋浄水場は、東村山浄水場に移管された為に廃止され、
跡地は新宿副都心のビル群に変貌しました。
多摩川からの原水(玉川上水)は、羽村から小平監視所を経由して東村山浄水場へ送られ、
小平監視所より下流は上水路としての使命を終えました。
しかし、まったくの空堀ではなく、水利権のある分水への水が僅かながら流れていました。
(千川用水は昭和46年まで大蔵省の印刷局で使用、三田用水は昭和49年までエビスビールの瓶洗いに使用)
昭和41年、朝霞浄水場から杉並区の和泉給水所へ送水することになり、
送水管の埋設に浅間橋跡から下流域の玉川上水路が使われることになりました。
その時に、玉川上水も和泉給水所まで暗渠化、
水道管(2.4mの加圧水路)と共に、導水管(1.8mの自然流下水路)による地下水路となりました。
今回の見所は、甲州街道を軸に北と南に迂回する玉川上水路、
暗渠上の地上部の利用、新水路や分水口跡など。
~ ~ ~ ~ ~
浅間橋から暗渠になり、上北沢までは高速道路の下で、両脇は都道放射5号線。
橋はすべて撤去され、橋の名だけが歩道橋や交差点名となって残っています。
浅間橋、昌栄橋、天神橋、庚申橋→歩道橋名に。
中の橋→交差点の名前として残っています。
今回は京王線・上北沢駅からの出発です。
まず、朝は明大前のホームで
グリーンのラッピング車両がお出迎え~~
甲州街道を渡って、北側に出ます。
玉川第二公園の入り口からすぐの、北に伸びた細い道
この場所が下高井戸分水口跡です。
安政4年(1775) 分水口・・・9坪(3寸四方)
第二公園(荒玉水道道路まで)、第三公園(下高井戸橋まで)の様子は下見の時に載せたので撮りませんでした。
オレンジ色に染まっているのはメタセコイヤ
ハゼは真っ赤に色付いてとてもきれいです~
北方向に傾斜した荒玉水道道路 (玉橋に交差する道路)
坂の先は神田川が流れています。玉橋は標高42m、神田川は標高37m。
関東大震災により移住者が増え人口も増加、その飲料水確保の為、大正から昭和の中頃にかけて使われた水道。
砧浄水場から水道管(直径1.1m)で野方(中野区)と大谷口(板橋区)の給水塔に送水していました。
「荒」は荒川、「玉」は多摩川の意で、当初は多摩川と荒川から取水計画だったようですが、
荒川まで延びるのことはなく、昭和41年に廃止。
脇の道路はこんなにも高低差があり。左の高い場所は玉川上水です。
下高井戸橋に来ました。
その北側にある永泉寺
玉石薬師堂
静かなお寺を出て
玉川上水永泉寺緑地に戻り、先へ進みます。
ホッとする空間が迎えてくれます。
真っ赤に色付いた大きなモミジの下で記念撮影
今回は縦で、紅葉を入れて撮ったおっと。
ゴーストの撮影は私。違和感無く仲間に加わっています。
振り返るとこんな感じ~
風情があります。
今回、玉川上水第二公園内で、
Sさんから私に質問があり、この字は何と言う字でしょうか?と。
焦る私・・・
篆書か金文だと分りましたが・・・とっさに答えられませんでした。それにこの造形物が何なのかも不明・・・
帰宅後、調べてみました。
これは篆書体で、右から『布泉』という字が刻まれた手水鉢でした。
「布泉」は、水穴は方形、中国の銭の型です。
手水鉢(ちょうずばち)は、元来、神前・仏前で口をすすぎ、身を清める為の水を確保するための器でした。
その後、茶の湯にも取り入れられ、路地の中にも置かれるようになりました。
ここは、石や玉砂利などで枯山水庭園風に造られているので、モニュメントとして置いたのでしょう。
分ってホッとしました~!
(CANON PowerShot S120)
続く
昨日(12月13日)のトータル歩数11140歩、脂肪燃焼量25.7g、総消費カロリー1858kcal
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