よし坊のあっちこっち

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羽ばたけ 李忠成

2011年10月07日 | サッカー
格下ではあるが、ベトナム戦で久しぶりに李忠成が貴重な一点を入れて日本が勝利した。このところ、ゴール前ではいい動きをしていたのだが、中々自己の点に結びつかず、代表入りしてからさぞ焦りが出てきていたであろう。アシストで貢献しても、FWとしては、やはりゴールの数で査定されるから、兎に角彼にとっては待望の、そしてホッとした一点である。

サッカーに人生をかけ、生まれ育った日本での代表入りを果たす為国籍を取った彼には、今後大いに国際レベルで羽ばたいて欲しい選手だ。よし坊は、この李忠成が好きである。

前回のW杯前後からの代表戦での彼を観て来て、一つだけ気付いた事がある。この一点だけで、前から気になっていた李忠成という選手を益々好きになったと言ってよい。それは選手交代時に起きる。彼が途中で下げられるシーンだ。彼は、必ずピッチの外へ出た後、フィールドに向かって、丁寧にお辞儀をする。他の選手では見たことが無い。

彼は、明らかに、代表に選ばれた事、試合に参加出来た事に感謝すると同時に、仕事場としてのフィールドに敬意を払っているように思える。これは、どこから来ているのだろうか。親の教育か、それとも儒教の教えが根づいているのか。こういうことは、昔の日本人が持ち合わせていた美点のひとつだったと思うが、現代の日本には、そのカケラさえも見出せぬ中、李忠成の、一瞬見過ごしてしまいそうなお辞儀は、なんとも心地よい、爽やかな姿である。そんな事もあって、李忠成は愛すべき、気になるプレーヤーなのである。