「萌の朱雀」をふと観たくなって、久しぶりにビデオ棚の奥から引っ張り出した。10何年ぶりだろう。当時中学生で、初々しかった尾野真知子が最近ブレークしたせいもある。初々しかった彼女はその後の映画で、不思議なオーラを発する、いい女優になったと思う。久しぶりに尾野真知子の起点を観てみたくなった。
この映画が好きな理由がある。映画の舞台が西吉野村。関西に慣れ住み、ワイフの実家が吉野ということで、それだけで身近なものになる。出てる俳優が「知名度プンプン」でないからいい。知っていると言えば國村準くらい。それ以外はローカルの俳優と地元のおじちゃんおばちゃん。過疎の村が時代に翻弄される中で、彼らが、その家族が、なす術も無く崩壊していく様が、何十年、何百年と身じろぎもしなかったような周りの山々との叙景的な対比で、淡々と語られていく。質の高い香りが漂う、佳品だと思う。
よく、吉野を訪れていた頃、そこを起点にして川上村や天川、大塔へ繰り出した。山道を車で走っていると、山の中腹に使われていない、ちょっと真新しいトンネルを二つ三つ見ていた。当時は「何故?」と思うだけだったが、これらが、映画の背景でもある五条と新宮を結ぶ国鉄五新線(計画中止)の未完の残骸だとは知らなかった。
映画の冒頭の緑一色の画面。画面いっぱいに揺れ、ざわめく緑の木々は、極めて印象的で、よし坊には途轍もなく好きなシーンだ。
この映画が好きな理由がある。映画の舞台が西吉野村。関西に慣れ住み、ワイフの実家が吉野ということで、それだけで身近なものになる。出てる俳優が「知名度プンプン」でないからいい。知っていると言えば國村準くらい。それ以外はローカルの俳優と地元のおじちゃんおばちゃん。過疎の村が時代に翻弄される中で、彼らが、その家族が、なす術も無く崩壊していく様が、何十年、何百年と身じろぎもしなかったような周りの山々との叙景的な対比で、淡々と語られていく。質の高い香りが漂う、佳品だと思う。
よく、吉野を訪れていた頃、そこを起点にして川上村や天川、大塔へ繰り出した。山道を車で走っていると、山の中腹に使われていない、ちょっと真新しいトンネルを二つ三つ見ていた。当時は「何故?」と思うだけだったが、これらが、映画の背景でもある五条と新宮を結ぶ国鉄五新線(計画中止)の未完の残骸だとは知らなかった。
映画の冒頭の緑一色の画面。画面いっぱいに揺れ、ざわめく緑の木々は、極めて印象的で、よし坊には途轍もなく好きなシーンだ。