よし坊のあっちこっち

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目標がさっぱり見えない日本のサッカー

2015年02月17日 | サッカー
男子日本代表がAFCで予想外の敗退を喫し、時同じくしてスペインでの八百長疑惑進展に伴いアギーレが辞任した。先のワールドカップ以後、アギーレを擁してロシア大会に向かったはずの日本は、思わぬ暗礁に乗り上げつつある。

AFC敗退後、本田が極めて重要な言葉を吐いた。曰く、「もっと格上の相手と試合をしたい」。彼は「武者修行」しないと日本は強くならない、と言っているのだ。武士(サムライ)の時代、全国の強き相手に挑み、腕と技を鍛え、一歩一歩高みの階段を上っていった武士の精神を日本人が受け継いでいるとしたら、武者修行の必要性はよく分かるはずだが、どうも現実はそうではないらしい。

以前のブログにも書いたのだが、過去の日本の国際マッチの対戦相手は、圧倒的に格下が多い。お隣の韓国でさえ、同等か格上の対戦が日本より多いのだ。今回のAFCカップの結果、韓国のFIFAランキングが日本より上になったが、この数年韓国は日本の後塵を拝していた。これをもって大方の人は、日本の実力は韓国より上と思っているだろうが、果たしてそうだろうか。よし坊にはそうは見えない。実力は韓国の方が上と見ている。特に勝負強さという点では文句なく韓国に軍配が上がる。格下のチームに勝つ度に新聞紙面には「日本は強い」というヨイショ記事が載り、負ければ「惜敗」などと、いかにも不運で負けたかのような記事となる。こんなぬるま湯の中でサポーターやファン達は”日本は強い”と言う幻想を抱き続ける。

アギーレの監督就任は、二つの点で大いに期待出来た。ひとつはワールドカップで固定された常連選手に拘らず、フレッシュな選抜を心掛けてロシアを目指すというロードマップ。もう一つは格上の対戦相手を増やすという点。当初の動き出しは良かったのだが、AFCカップでは”昔の名前で出ています”の歌の文句ではないが、殆どワールドカップ常連選手で固めた布陣で、お粗末な敗退となった。考えられるのは、スペインの八百長疑惑の一件で、アギーレの発言権が大幅に低下して協会の圧力が増した結果、アギーレが無難な布陣での保身に走ったのではないだろうか。

AFCカップ後に本田が吐いた「格上と試合を」の一言は、アギーレが辞めることを予想して、協会に送ったメッセージなのかも知れない。そうだとしたら、協会の幹部は真摯にその声を吸い上げるべきではないか。それが出来なければ再生は難しいだろう。いっその事、ロシアへの出場権をかけた予選ラウンドで敗退し、切符を棒に振った方が良いかもしれない。