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よし坊のあっちこっち

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Liberty Hill Churchのこと

2008年06月15日 | アメリカ通信
アメリカは人種差別の歴史を無視して語れないし、これからもこの問題は絶えずアメリカと言う国を揺さぶり続けていくだろうが、それにしても、黒人が大統領候補になるなど、JFKの時代に誰が想像しただろうか。そう思うと、アメリカも大きく変わったのだなと実感する。

先週の木曜日、サウスカロライナのお客さんを訪問する機会があったので、その近くにある、兼ねてより一度見ておきたいと思っていた歴史的な教会を訪れた。

この教会を知ったのは、シドニー・ポアティエが主演した「Separete but Equal]という映画で、題名そのものが差別撤廃訴訟で勝ち取った精神からきている。

1950年当時、全米のレストラン、学校、バス、列車等到る所で黒人差別がまかり通る中、サウスカロライナの片田舎、クラレンドン郡でも差別に対する抵抗が煮えたぎっていた。Liberty Hill Church,この教会に付属する学校は黒人が通う学校で、かなり遠方からも来ていた。白人が通う学校はスクールバスの便宜が与えられていたのに対し、ここには与えられず、遠方の子供は何マイルも歩いて通っていた。スクールバス一台の要求、これがBriggs vs Eliott訴訟である。これが引き金となり、他州でも同じ声が上がり、最終的にはミシシッピ州のBrown vs Topeca 教育委員会という大きな訴訟へ結実していく。その過程でThurgood Marshallという黒人弁護士が活躍し、1954年、連邦裁判所は、スクールバス差別違憲の歴史的な裁定を下すことになる。このMarshall弁護士は後に米国初の黒人最高裁判事になる男である。 

この教会、今は写真のような立派な教会になっている。ローカル道路から2マイルくらい入ったところに建っているが、周りは何も無い。



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