この数年来、中国上海は湧きに湧き、かつて世界一の都市を実現した街に相応しい活力で成長している。写真で見ると、高層ビルが立ち並び、正しく中国の顔である。一見、西側先進諸国の街と変わらないから、この国が、共産主義の一党独裁国家ということを、つい忘れる。そこに落とし穴がある。かつてこの国にビジネスで行き来した、つたない経験ではあるが、この国がどのような国なのか、もう一度垣間見てみたい。よし坊よりもっと造詣の深い先人は数多おられ、ほんの素人の「中国覗き見」で申し訳ないが、お許しを願いたい。
いかに近代的高層ビルが並ぼうとも、一党独裁である限り、そのシステムは変わらない。一党独裁国では必須の、隣組スパイシステムとでも言おうか。その典型は北朝鮮で、相変わらず、身内や、謂わば町内会での相互監視を行っているが、中国は文革を経て開放政策に転じたとはいえ、本質は全く変わっていない。いや、むしろ増加した海外からの来訪者へ一層の監視を強化していると見なければならない。
かつての情景が蘇る。
ホテルには、各階に監視員が常駐していた。粗末な小さな木の机に座っている。適宜ポットに入れた熱いお湯のサービスがある。その時に部屋の状態をそれとなくチェックする。もちろん、外出で居ない時も勝手に入って隈なくチェックを怠らない。盗聴?それは彼の国で常識である。
タクシーに乗る。運転手も監視員である。外国人を乗せれば聞き耳を立て、組織への報告に余念が無い。運転手も国家公務員であるから。
ビジネスで中国の国営工場にいったとする。名刺交換をして、ふと見ると、工場長が二人居る。何故だろう。ひとりは、本当の工場長。即ち製造責任を負っている工場長。もうひとりは、政府から派遣されているお目付け役の役人、即ちスパイである。会議の一部始終を聞き、上に報告する。
中国企業にも資本主義が導入され、自由度が増したとはいえ、一党独裁のシステムは変えていないはずだから、うわべの顔に騙されたらいけない。基本的に行動は全て報告されているという前提に立って全ての物事を処理判断しなくてはいけない国だ。
世界一お人好しの日本人、夜の世界が限りなくお好きな日本人ビジネスマン。ゆめゆめ羽目を外しちゃいけません。しっかりファイルされ、ここぞと言う時やられます。特に注意は、妻子は日本の単身赴任のアナタ。ネンゴロ気分で現を抜かしていると、国外追放か、日本の妻と離婚して現地妻と結婚するか、二者択一を迫られます。
国外追放、あなたのキャリアにキズがつき、出世の道はお先真っ暗。加えて離婚が追い討ち掛ける。進むも地獄、戻るも地獄。同じ地獄を見るならば、いっそこの際進んでしまえ。かつてこの道を選んだ方々は中国の大地で元気にしているのだろうか。
今一度、アブナイ中国を肝に銘じねばなるまい。決して友好的隣人ではないのだから。
いかに近代的高層ビルが並ぼうとも、一党独裁である限り、そのシステムは変わらない。一党独裁国では必須の、隣組スパイシステムとでも言おうか。その典型は北朝鮮で、相変わらず、身内や、謂わば町内会での相互監視を行っているが、中国は文革を経て開放政策に転じたとはいえ、本質は全く変わっていない。いや、むしろ増加した海外からの来訪者へ一層の監視を強化していると見なければならない。
かつての情景が蘇る。
ホテルには、各階に監視員が常駐していた。粗末な小さな木の机に座っている。適宜ポットに入れた熱いお湯のサービスがある。その時に部屋の状態をそれとなくチェックする。もちろん、外出で居ない時も勝手に入って隈なくチェックを怠らない。盗聴?それは彼の国で常識である。
タクシーに乗る。運転手も監視員である。外国人を乗せれば聞き耳を立て、組織への報告に余念が無い。運転手も国家公務員であるから。
ビジネスで中国の国営工場にいったとする。名刺交換をして、ふと見ると、工場長が二人居る。何故だろう。ひとりは、本当の工場長。即ち製造責任を負っている工場長。もうひとりは、政府から派遣されているお目付け役の役人、即ちスパイである。会議の一部始終を聞き、上に報告する。
中国企業にも資本主義が導入され、自由度が増したとはいえ、一党独裁のシステムは変えていないはずだから、うわべの顔に騙されたらいけない。基本的に行動は全て報告されているという前提に立って全ての物事を処理判断しなくてはいけない国だ。
世界一お人好しの日本人、夜の世界が限りなくお好きな日本人ビジネスマン。ゆめゆめ羽目を外しちゃいけません。しっかりファイルされ、ここぞと言う時やられます。特に注意は、妻子は日本の単身赴任のアナタ。ネンゴロ気分で現を抜かしていると、国外追放か、日本の妻と離婚して現地妻と結婚するか、二者択一を迫られます。
国外追放、あなたのキャリアにキズがつき、出世の道はお先真っ暗。加えて離婚が追い討ち掛ける。進むも地獄、戻るも地獄。同じ地獄を見るならば、いっそこの際進んでしまえ。かつてこの道を選んだ方々は中国の大地で元気にしているのだろうか。
今一度、アブナイ中国を肝に銘じねばなるまい。決して友好的隣人ではないのだから。