ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

老人介護を本気で

2014年06月12日 | 日記

 階段の上り下りが不如意になったら、私は迷わずに老人施設に入居しようと考えています。家族に迷惑をかけないというのが第1の理由ですが、同時に老人を子供扱いするような対処をされたくないからです。介護に携わっている若い女性など、赤ちゃん言葉を使い、まるで老人をあやしているかのようです。老人というのは身体の自由が利かなくなった人であって、精神が退化し子供のようになった人ではないのです。痴呆が進んでいるようにみえる老人でも、それは病気か、介護してくれる人に対する遠慮なのです。この数十年の科学技術の進展は著しいものがあり、老人はこのような社会の変化についていくことはできませんが、だからといって痴呆扱い、子供扱いするのは、介護の根本が誤っています。だから頭脳が明瞭なうちに施設に入り、老人というのは何が問題なのか、若い看護師と相互理解を深めながら、老いの生活を送りたいのです。

 吉本隆明さんは、老齢者の介護を、優しさにことよせ、ことさら奉仕しようとか、親切や善意で尽くすほど、肝心の老齢者を息苦しくさせるものだと言っています。「家族のゆくえ」光文社2005年刊。

 とは言え、入居できるような安価な施設があるのだろうか。さしあたり古くなった公共住宅を老人施設に転用できないものか、と思うのである。  【彬】

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