日本シリーズが始まる前に書いておこうと思う。
日本ハム・大谷翔平くんはとにかくすごい。193cm/92kg の長身から投げ下ろす160キロ台のストレートがホームプレート前で、ぐっと伸びる。大リーガーでも、簡単に打てそうにない球である。
また、バッターとしても群を抜いている。テレビの映像だが、空振りしたバットが空気を切り裂くように遠心力で円を描く。一流選手がコンパクトに振った時のバットスピードが、大谷の場合は大きく振っても同様な速さで振り抜かれる。こんなスイングで打たれたらボールはどこまで飛ぶかわからない。現に、今シーズン20本の本塁打は、球場の最深部に届いている。このスイングを目の当たりにしたら、ピッチャーは慄くだろう。
で、思うのだが大谷くんは2世でも3世でもない点が驚きである。純粋な日本人(岩手県出身)で、これほどまで身長があり、手足が長く、しかも運動能力に長けた人(足も速い)が、生まれているということだ。両親については詳らかではないが、つまり栄養がよく、適した環境があれば、人間はこうした変化が可能だということである。
とかく日本人は体格に劣り、云々といった憶測はもうすぐ忘れ去られるに違いない。次から次へと大谷くんを継ぐ人がでてくるような気がする。いま、大谷くんの勇姿を見逃すべきではない。【彬】