僕は、某「歴史探訪の会」という会に入っていて、この4月某日、歴史探索の旅に出かけた。板橋、王子を巡ったが、王子界隈はガイドさんが案内してくれた。「浮世絵に描かれた江戸名所探索」ということで、飛鳥山公園、王子神社、音無親水公園、王子稲荷神社、名主の滝公園を巡る。それぞれに、広重等が描いた当時の景色風景の浮世絵を示し説明してくれる。ここら界隈は江戸時代の画家の絵心を誘うところだったのだな。
僕は、ちょっとした旅に小さなスケッチブックを持参することがあるが今回はない。写真は撮らない。歴史が好きなので、説明を聞きながら現実の景色から、浮世絵の時代の風景を想像し心のキャンバスに描いてみる。飛鳥山から北方を眺望すると、今は、JR線が走り、ビルが立ち並ぶが、江戸の時代は、見通しがよく、遥か彼方には筑波山が望める。音無親水公園は、かつては石神井川が流れる景勝地で、川岸には高級料亭が並んでいた。今は散策路に変わり、料亭はなくなり小さな売店で卵焼きを販売しているのみ・・・。
歴史を知るということは、これからの時代に役立てることだ。この世の中はどのような歴史のうえに成り立っているのか。将来どうしたらよいのか。豊かになると、たどってきた過去を忘れがちになるものだ。だから歴史を巡る旅は興味が尽きない。
今回の絵は、飛鳥山からの景色、と、音無親水公園を江戸時代と現在を対比させた。写真を撮ってないので全て記憶のなかにあるものです。
2019年4月24日 岩下賢治