ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

第二の故郷へ、里帰り

2020年11月14日 | 日記

 先日、茨城県常陸大宮市を訪れた。ここには仕事の関係で、13年間住んでいたが、5年前に後ろ髪引かれる思いで東京に帰ってきた。ここでの楽しい暮らしが当地を第二の故郷にしてしまい、秋深まると、故郷を想う気持ち強く、ようやく里帰りとなったわけだ。

  茨城での生活圏はクルマを使うのでかなり広かったが、里帰りは、電車と徒歩にした。特に、知人、友人を訪ねるのではなく、「自分の暮らしていたところ」に会いに来たのだ。

 水郡線の常陸大宮駅から、住んでいた社宅まで、徒歩で50分。両側4車線の国道バイパスが通り、それに沿って、スーパーマーケット、ホームセンター、飲食店、市役所、図書館、自動車販売店、等々生活に必要な店舗、施設がそろう。一つ一つ見て回る。懐かしいなあ....。昼食は、当時よく訪れていた、家庭的な食堂でとる。変わらずご夫婦二人でやっている。僕が、「五年ぶりに来ました。旅行で近くに来たので...。」ご主人「もうそんなになりますか。」これがこの旅で唯一交わした会話であった。

 社宅では管理人や、社員である住人に会うことはなかった。皆出払っていた。建物を一巡りし、その裏手を進んでいくと、添付の絵のように、田んぼが広がり、遠くに丘になった森が見える。あの森の向こうには、里山や田畑、そして民家がある。茅葺の家もあったな。ここらあたりを、当時ランニングの練習コースにしていたんだなあ。

 この日の歩行時間は3時間半ほど、12~13kmくらいだろうか。これで、里帰りは一応できたと思う。特別なことがなければもう来ることはないだろう。自分の気持ちは収まったようである。

 自分の性格形成には茨城での生活が寄与しているように思う。息苦しいと思うとき、ふと茨城の頃のことを思い起こすと気持ちが和むのだ。

   2020年11月13日  岩下賢治

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