ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

跡地に巨大なワンルームマンション

2021年01月14日 | 日記

ツワブキが咲く季節です。

 私の住む都内の、東京ガスの営業所が取り壊され、跡地にはワンルームマンションが建てられることとなって、現在工事中である。都内の一等地で相当広い敷地であるから、100戸から200戸ほどになるのではないか。ワンルームであるから、単身者用か、子供のいない夫婦用か、用途は限られよう。
 都内はこうして人口が増えていく。ワンルームではないが、若い家族のマンションの需要も強く、その反映として保育所があちこちに作られている。もちろん民間の保育所だ。裏通りを歩いていると、色とりどりの帽子を冠った、よちよち歩きの子供たちが保母さんや保育士に引き連れられて散歩しているのに出くわす。
 10年くらい前は、都心の児童数が減少し、小中学校の統廃合が相次いだ。ところが今は児童数が増えて、公立の小中学校は満杯の状態である。
 若い人たちが都心を目指すのは、仕事の関係だろう。地方にいるより、都心に出た方が、職場を見つけやすい。しかも交通も便利で通勤に困らない。育児や教育も都会の方が有利なのかもしれない。
 コロナ禍、都心から地方に出ることが抑制されているが、逆に地方から都心に向かうことは自由だ。こうした動向を見ていると、都市と地方の格差の問題、解決の方向が何かちくはぐなところがある気がしてならない。以前から地方創生とか、地域の活性化などと掛け声は多いのだが、根本的な問題はなんなのだろうか。
 これは、私は地方=農業という位置づけ、あるいは都市と農村の対立だとかいった考えの最大の欠点で、マルクス主義から今日のあらゆる思想の最大の問題点だと思う。だから地方創生とか地域の活性化などと訳のわからないことを言う。こうした考えは、いわば、第二次産業が盛んな時代の残滓に過ぎない。
 私が知事なら近郊に著名な大学病院を誘致し、医療の充実した医療都市を構想する。周辺には各種の高齢者向け団地を作る。同じようにスポーツ施設が整い、いろいろなクラブチームを支援育成している都市、芸術家が制作・発表しやすい都市、色々とあると思う。それらが都市として自立すれば、それに釣られサービス産業や農業が付随してくる。
 文明とはcivilization、言わば都市の別名だが、都市一極化ではなく、文明を分散する方策が求められていよう。空想的だが、未来に一歩でも踏み込むこと大事だ。【彬】

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