キバナコスモス
福島県は今回のオリンピックで、野球とソフトボールの地元開催権を持っていた。その福島県は、内堀知事がそれぞれの競技を無観客と決めた。
今回のオリンピックは復興オリンピックと銘打っている。巨大な津波により原発事故に見舞われた福島の復興を念頭に置いたもので、福島県は大会実行を推進する5者(IOC,東京都,日本政府,組織委員会,オリンピック担当相)に匹敵する立場にあると言って良い。
その福島県が主体性を忘れたかのような、無観客試合の決定である。
報道によれば、「宮城県が有観客開催の方針を維持していることについては「大会組織委員会には開催地の対応が一体となるよう求め続けてきた」と強調。関係する他道県の知事とも同じ考えを共有しているとしつつ、「結果的に異なる形になってしまった」と残念がった。」とされている。
思うに、福島県こそ率先し、盛大に競技を行うべきではないのか。それこそが復興ではないのか。もしコロナの感染拡大が心配なら、その対策を十分にし、さらに心配があるのなら、それこそ国に援助を要請し、万全を期すと言うのが、本筋ではないのか。
福島県は何を恐れているのだろうか。
同県が未だ原発処理水すら処分できなでいるのも、同じような根があるのではないか。明治維新に際し、会津が味わった苦悩を今でも引きずっているのかもしれない。【彬】